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■動静

演劇ユニット「ザ・ビエル座」(本拠地・札幌市)が、1月から株式会社ミュージックファン(札幌市)と所属契約。マネジメントや公演制作を任せる。札幌ではTEAM NACSに続くプロダクション契約。北海道新聞1月21日付夕刊が伝えた。

森光子氏(89歳)が『放浪記』(5/5~6/27、東京・シアタークリエ)出演を断念。東宝が公演中止を2月27日発表した。上演時間4時間の作品を2か月続けることは困難と医師が判断。東宝は代替作品を検討中。『放浪記』は1961年初演で、森氏の主演で2,017回上演されてきた。これまで休演はない。

スポーツ報知「森光子『放浪記』中止 4時間公演2か月続けられない」
http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20100227-OHT1T00049.htm

ワンツーワークス『死ぬのは私ではない』

08年に劇団一跡二跳を解散した古城十忍氏の新カンパニー「ワンツーワークス」が4月に旗揚げ公演(4/21~4/29、東京・劇場HOPE)。制作には元・劇団一跡二跳の藤川けい子が復帰。元・劇団一跡二跳スタッフらが立ち上げたGaiaDaysFunctionBandからは離れる形となる。

帝国データバンクによると、劇団ふるさときゃらばん(本拠地・東京都小金井市)が東京地裁に自己破産を2月8日申請。1983年旗揚げで全国で上演活動を行ない、行政からの助成も受けていたが、当初からスポンサー支援に依存したビジネスモデルで、景気悪化で破綻したという。

病気療養中だった深津篤史氏(桃園会、本拠地・大阪市)が1月下旬から復帰、新国立劇場『象』(3/5~3/30)の演出を行なっている。

■イベント

「鳥取の鳥の劇場で鳥取の観客に作品をみせたい劇団による上演」

「鳥取の鳥の劇場で鳥取の観客に作品をみせたい劇団による上演」が2月20日~28日開催。23団体から応募があり、東京デスロック(東京)、妄人文明(東京)、shelf(東京)、元祖演劇乃素いき座(神奈川)が上演。

王子小劇場(東京・王子)が佐藤佐吉演劇祭2010ラインナップを発表。10団体と「中屋敷法仁(柿喰う客)が北区の中高生と1週間で作る演劇プロジェクト」(仮称)。08年の同演劇祭で制作上の理由から上演中止となったelePHANTMoon(2008/7/16付本欄既報)について、制作状況の把握を条件に参加を認めた。

熊本リージョナルシアターVol.5(主催/熊本県立劇場+熊本演劇人協議会)は、岩松了氏の戯曲講座とリーディング公演で構成。優秀作3本を2月28日にリーディング公演で公開審査、最優秀作を9月に古城十忍氏演出で熊本県芸術文化祭オープニングステージとして上演。

■劇場・稽古場

仙台市はせんだい演劇工房10-BOXがある卸町地区に、空き倉庫を改装した能楽の練習・鑑賞施設を設ける方針。同地区には音楽練習場「MOX」やインキュベーション施設「TRUNK」もあり、クリエイターが集積しつつある。

YOMIURI ONLINE「仙台市が能楽施設新年度」
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyagi/news/20100227-OYT8T00175.htm

アンゲルス(本拠地・金沢市)が、07年に休止していた「アンゲルスCafeテアター」を2月14日から再開した。スタジオを週1回喫茶店「あんかふゑ」として開放し、演劇公演やイベントなどを行なう。スタジオも金沢駅近くに移転した。

[googlemap lat=”36.575965″ lng=”136.65778″ width=”300px” height=”150px” zoom=”15″ type=”G_NORMAL_MAP”]アンゲルス「あんかふゑ」[/googlemap]

七ツ寺共同スタジオ(名古屋・大須)が専属市民劇団を4月に創設。民間劇場の市民劇団としては、アトリエ劇研(京都・下鴨)が07年から始めた付属シニア劇団・ジュニア劇団の例がある。

ウルトラマーケット閉館問題(2009/11/27付本欄既報)について、天下の台所改善実行委員会代表の内藤裕敬氏(南河内万歳一座)が2月12日に経過報告。2月1日に大阪城ホールと話し合いの場がもたれ、退去を当初の3月末から12月末に延長する譲歩案が出され、協定書を交わす準備に入る。

NPO法人シアターネットワークえひめの稽古場「ドラマ工房アトリエTNE」(2008/9/12付本欄既報)が入る「アートステーションおいでんか」(松山・銀天街)(2009/6/10付本欄既報)が、3月25日閉館となる。伊予銀行から支店跡を格安で借りていたが、銀行側が賃貸契約継続を断念。市街中心部の芸術拠点閉鎖に関係者は衝撃を受けている。稽古場は当分継続するが、移転先を探している。

ひめぎんホール(愛媛県民文化会館)内にある愛媛県パスポートセンターが8月に移転し、空いたスペースを演劇の練習や発表に使用出来る多目的室(キャパ約150名)にする。愛媛県が2月17日発表の10年度予算案に盛り込んだ。

愛媛新聞ONLINE「パスポートセンター移転 松山市などに権限移譲」
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20100218/news20100218140.html

■賞

「CoRich舞台芸術まつり!2010春」の1次審査(ネット審査)結果発表。91団体から10団体を選んだ。時間堂(東京)が09年に続き唯一連続進出。東京以外では三角フラスコ(仙台)。

第12回関西現代演劇俳優賞(主催/現代演技論研究会)は、女優賞に森川万里(桃園会)、男優賞に金城左岸(劇団犯罪友の会)、原真(水の会)の各氏。

■サービス

劇団四季は10年夏にオープンする四季劇場[夏](東京・大井町)に、チケットレスサービス 「劇団四季スマートチケット」(仮称)を試験導入。ネット購入後、チケット引き換えなしで座席まで行けるもので、完全チケットレスは興行界初。マイレージ、オークション転売を根絶するチケット譲渡システム、全席指定でプレゼントが困難だった演劇のオープンチケットシステムも導入。

日本版「tkts」のTTC(Today’s Tickets Center)が、開業を3月1日から5日に延期した。システム試験運用を徹底するため。読売新聞大阪本社版2月23日付朝刊によると、TTCに参加するのは当初5~6団体にとどまるという。

MSN産経ニュース「大阪の“日本版チケッツ”開業、3月5日に延期」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/100223/tnr1002231916010-n1.htm

セブンイレブンは従来のネット事前予約でマルチコピー機発券する方法から、新型マルチコピー機での直接発券を3月1日から開始。3月19日には全店舗に広げる。セブン&アイ・ホールディングスはぴあと09年12月に業務・資本提携を発表しており(2009/12/10付本欄既報)、この方法でチケットぴあに対応すると思われる。