日本劇団協議会機関誌『join』の「私が選ぶベストワン2024」に参加させていただいた。3月発行予定の111号に掲載されるそうだ。
今回から団体の理由は掲載されないことになり、参考として回答したが、私が選んだ木ノ下歌舞伎は観劇サポートの積極的導入も大きな理由だ。これは強調すべきだと思うので、ここにも書いておく。
舞台 | 『8hのメビウス』ウンゲツィーファ | |
主演俳優 | 緒方晋 | 『白き山』『つきかげ』劇団チョコレートケーキ |
助演俳優 | 近藤強 | 『8hのメビウス』ウンゲツィーファ、『岸辺のベストアルバム!!』コンプソンズ |
演出家 | ニシサトシ(西悟志) | 『OTHELLO』滋企画、『わが星』TEP+steps |
スタッフ | 荒井洋文 (分野:制作) |
『初級革命講座飛龍伝』マキノノゾミ×犀の角 |
団体 | 木ノ下歌舞伎 | コロナ禍で中止になった『三人吉三廓初買』リベンジツアーによる観客拡大と、観劇サポートの積極的導入。 |
戯曲 | 『ネバーエンディング・コミックス』 | 萩田頌豊与 |
ノンジャンル | 『雨降りのヌエ』1ヶ月たっぷり公演 コトリ会議 |
舞台のベストワンに挙げたウンゲツィーファ『8hのメビウス』については、「2024AICT会員アンケート」に詳しく書いた。
俳優は、近藤強氏は役割的に助演としたが、『8hのメビウス』は近藤氏がいなければ成立しなかった作品だと思う。『岸辺のベストアルバム!!』での怪演も忘れ難い。主演は劇団チョコレートケーキ『白き山』『つきかげ』で斎藤茂吉を演じた緒方晋氏を選んだ。村井國夫氏の降板を受けての出演、しかも『つきかげ』では音無美紀子氏との共演という状況で、期待に見事に応えた。紀伊國屋演劇賞個人賞にふさわしい成果だと思う。
スタッフは、犀の角(長野県上田市)代表である荒井洋文氏を挙げた。24年は自ら主催してマキノノゾミ氏演出の『初級革命講座飛龍伝』で全国ツアーし、強烈な印象を残した。いま全国で最も注目されている民間小劇場である。
ノンジャンルのコトリ会議『雨降りのヌエ』1ヶ月たっぷり公演は、単なるロングランではなく、本編とは別に扇町ミュージアムキューブ(大阪・扇町)の開館から閉館(10時~22時)まで、毎日無料のイベントや展示を組み合わせ、観客と劇場との新しい関わり方を示した。
(参考)
私が選ぶ2005年ベストワン
私が選ぶ2006年ベストワン
私が選ぶ2007年ベストワン
私が選ぶベストワン2010
私が選ぶベストワン2016
私が選ぶベストワン2017
私が選ぶベストワン2018
私が選ぶベストワン2019
私が選ぶベストワン2020
私が選ぶベストワン2021
私が選ぶベストワン2022
私が選ぶベストワン2023