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HEADLINES

■動静

内閣府行政刷新会議が「過去の事業仕分け等の反映状況の検証結果を踏まえた対応について」を11月9日決定。「芸術創造活動特別推進事業」「優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業」などの合計が平成23年度概算要求で増額になっており、事業仕分け第1弾結果の「圧倒的な予算の縮減」が行なわれていないと指摘。劇場法(仮称)の議論以前に助成総額自体が縮減され、文化庁が現在募集中の助成金に大きな影響を与える可能性も。「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」「優れた文化芸術による創造性豊かな子どもの育成」も同様。

滋賀県栗東市は、栗東芸術文化会館さきらの平成23年度からの指定管理者候補にケイミックス(東京都港区)を決定。同劇場は、18年度に現在のジェイアール西日本総合ビルサービス(兵庫県尼崎市)が指定管理者になった際も紛糾した経緯がある(2005/12/23付2006/2/8付本欄既報)。

芝居流通センターデス電所(本拠地・大阪市)が、11年から東京に移転することを11月3日公式サイトで発表。前回4月公演は「劇」小劇場(東京・下北沢)のみとなり、動向が注目されていた。同カンパニーは1998年に竹内佑氏が近畿大学在学中に結成。竹内氏は06年に第13回OMS戯曲賞大賞を受賞している。

関西で人気を集めるパフォーマンス集団「男肉 du Soleil」(オニクドソレイユ、本拠地・大阪市+京都市)が、11月7日の京都公演終了をもって解散。理由は「複数メンバーの就職」としている。ただし、その後もアートエリアB1「鉄道芸術祭vol.0」のイベント「サーカストレイン」(11/14、京阪電車内)や、「LINX’S~02公演~」(12/16~12/19、大阪・in→dependent theatre 2nd)に出演するとしている。同カンパニーは近畿大学在学中の04年旗揚げ。東京公演も複数回行なっている。

劇団☆新感線『鋼鉄番長』(三宅版)

橋本じゅん氏と池田成志氏の降板により、三宅弘城氏(ナイロン100℃)の代役で再開された劇団☆新感線『鋼鉄番長』(東京10/4~11/7=サンシャイン劇場、大阪11/16~12/5=イオン化粧品シアターBRAVA!、福岡12/13~12/17=嘉穂劇場)は、大阪・福岡公演でも橋本氏・池田氏の復帰は見込めないとし、三宅版『鋼鉄番長』の上演を11月8日を発表。出演者変更に伴う払い戻しを受け付ける。ポスターも再作成した。

■イベント

こまばアゴラ劇場(東京・駒場)は、「サミット」に代わるサマーフェスティバル〈汎-PAN- 2011〉のラインナップを11月1日発表。in→dependent theatre PRODUCE「INDEPENDENT:SecondSeasonSelection」(2010/6/12付本欄既報)全国ツアー東京公演がオープニングを飾る。同ツアーは11年7月~9月に大阪、東京、札幌、仙台、福岡、沖縄、プラス1都市の計7都市を回る予定。同フェスではオイスターズ(本拠地・名古屋市)、劇団二番目の庭(本拠地・北九州市)が初の東京公演。

■劇場・稽古場

公演会場にも使われる「common cafe」(大阪・中崎町)至近の旧・済美(せいび)小学校跡地に、「済美中崎町コミュニティホール」が11年1月オープン。済美福祉センター連合運営委員会が運営。205.9平方メートルの平土間で、天井高は3~6.5メートル。一般に広く貸し出される予定。多目的ホールだが大阪キタの注目エリアにあり、活用が期待される。⇒外観パース・平面図内観パース

[googlemap lat=”34.707122″ lng=”135.504109″ align=”undefined” width=”300px” height=”150px” zoom=”15″ type=”G_NORMAL_MAP”]旧・済美小学校[/googlemap]

■賞

第10回AAF戯曲賞(主催/愛知県文化振興事業団)の公開審査会が11月9日開かれ、優秀作は該当作なし、佳作に室屋和美氏の『どこか行く舟』(神戸市)。賞金10万円。同作品は審査員の鈴江俊郎氏がドラマドクターを務め、平成23年度に愛知県文化振興事業団によりプロデュース公演。室屋氏は鈴江氏主宰の劇団八時半に在籍していたことがある。

第17回OMS戯曲賞候補8作品が発表。今回よりPDFで全戯曲を公開。最終選考会は12月7日、同日夜に授賞式・公開選評会が精華小劇場で。

■サービス

11月1日から手数料を改定したローソンチケットに続き、チケットぴあも11月9日からセブンイレブンのマルチコピー機直接購入開始と同時に店頭発券手数料105円/枚(税込)導入。電話予約の場合は手数料210円/枚(税込)とダブル課金になり、ローソンチケットと同一条件になった。

ロングランプランニングがiPhone・iPad向けに、チケット購入機能を備えたチラシ閲覧ソフトを提供する。日本経済新聞東京本社版11月13日付朝刊が伝えた。

「CoRich舞台芸術!」のクチコミをTwitterに表示するアカウントが登場。⇒観たい!(@mitai_)、観てきた!(@mitekita_

福岡の季刊劇評誌『NTR』が9月発行の35号で休刊。柴山麻妃編集長が独力で発行していたが、近年投稿者の減少が目立っていた。これまでの内容を本にまとめる構想があるという。