この記事は2001年3月に掲載されたものです。
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テープ類
演劇では数種類のテープを使うが、最も活躍するのは舞台にパンチを貼る場合である。まず粘着力の弱い養生(ようじょう)テープを貼り、その上に布両面テープ(りゃんめんと呼ぶ)でパンチを貼る。布両面テープは非常に強力なので、直接舞台に貼るとはがれなくなってしまう。養生テープは粘着力の弱いダイヤテックス製パイオランテープ(緑色が多い)、透明の3Mテープやパックテープが使われている。
最近は作業を簡便にするため、養生と両面の機能を1本のテープに持たせた製品(ピールアップ両面強弱など)が舞台監督のあいだで人気である。これは両面で粘着力の異なるもので、展示会カーペット固定用に開発された業務用である。価格も別々に購入するより安い。
装置の補強や客席の目印にはガムテープを使う。もちろん紙ガムではなく布ガムである。色は圧倒的に黒が多いが、目印用には目立つ白も用いられる。それぞれ黒ガム、白ガムと呼ぶ。布ガムにはつやの有無があり、値段はかさむが舞台上では照明の反射を抑えるつや消し黒ガムが人気である。
照明の光を蓄積し、暗くなったらほのかに蛍光材が光るテープが蓄光テープ(ちっこう)である。舞台上のバミリや袖位置や舞台先端の目印に使う。あまり多用すると舞台上が蛍光だらけになって見苦しいので、最小限にするよう心掛ける。