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関西の公演情報サイト「Daily Fringe Guide Osaka」が、書店で配布するしおりを宣伝媒体にした「演劇のしおり」を6月15日から開始した。しおりと同じデザインのバナー広告を同サイトに掲載し、各公演サイトへ誘導することも検討している。

劇研アクターズラボ+ウォーリー木下 呼吸ら『星座から見た地球』

第1弾は劇研アクターズラボ+ウォーリー木下 呼吸ら(本拠地・京都市)で、『星座から見た地球』(6/29~6/30、高槻市立生涯学習センター多目的ホール)の宣伝しおりを京阪神の5書店に各150枚配布。店舗ではレジ横に設置したり、店員が本に挟んで手渡したという。セレクト書店として知られる京都の恵文社一乗寺店、ガケ書房も配布協力店となっている。

実際のしおりは、同公演の公式ブログに画像がある。表面はチラシと同じデザイン、裏面に情報をまとめてあり、書店側の評判もよいという。

第2弾はくじら企画(本拠地・大阪府大東市)『ドアの向こうの薔薇』(7/12~7/15、大阪・ウイングフィールド)を大阪・尼崎の6書店、演劇ユニットてがみ座(本拠地・東京都)『空のハモニカ』(7/5~7/7、京都・京都芸術センターフリースペース)を大阪・京都の4書店で6月25日から配布予定。劇場によって書店を選択しているようだ。しおりは各上演団体で作成し、「Daily Fringe Guide Osaka」に納品する。

「演劇のしおり」は、「Daily Fringe Guide Osaka」公式Twitterで5月13日(PST)に呼び掛けられた。店舗に宣材を配布する場合、関西では各カンパニーが直接店舗と交渉していたが、窓口を一元化しないと店舗側も面倒ではないかという発想から、同サイトが一括して引き受けることを宣言したもの。従来の演劇ファン以外に公演情報を届ける手段として企画された。

書店でのしおり広告は専門業者が複数存在し、大型書店自身も手掛けているところがあるが、持ち込みのしおりを受け入れてくれる余地もまだあると思われる。感度の高い人々が集まる書店を狙えば、演劇公演の認知度を上げる可能性があるだろう。今後どこまで広まるか注目したい。

「Daily Fringe Guide Osaka」は、関西で音響スタッフやDJを行なうBGY氏が運営。2007年に創刊したフリーペーパーの週刊演劇スケジュール「Weekly GUIDE!」(2007/3/20付本欄既報)のTwitter版を、10年にウェブ化したもの。#10氏が運営していた「関西の小演劇スケジュール」を引き継ぐ形となっている(2010年8月4日付ヘッドライン既報)。