日本劇団協議会機関誌『join』の「私が選ぶベストワン2025」に参加させていただいた。3月発行予定の114号に掲載されるそうだ。
前回から団体の理由が掲載されないと聞いていたが、前回・今回とも掲載が続くようだ。やはり理由が書かれていないと趣旨が伝わらないからだろう。
| 舞台 | 『ドブへ INTO THE DITCH』ほろびて | |
| 主演俳優 | 藤代太一 | 『ドブへ INTO THE DITCH』『光るまで』ほろびて |
| 助演俳優 | 大石将弘 | 『ガラスの動物園』滋企画、『Downstate』ポウジュ |
| 演出家 | 額田大志 | 『ガラスの動物園』滋企画 |
| スタッフ | 榊美香 (分野:照明) |
『Yes Means Yes』serial number |
| 団体 | あやめ十八番 | 集大成とも言える『金鶏 二番花』『金鶏 一番花』の二部作上演。 |
| 戯曲 | 『金鶏 二番花』『金鶏 一番花』 | 堀越涼 |
| ノンジャンル | 『我ら宇宙の塵』ロンドン公演とオリジナル版国内ツアー EPOCH MAN | |
「2025AICT会員アンケート」と重なる作品からの選出が多く、舞台と主演俳優はベストワンの『ドブへ INTO THE DITCH』となった。助演俳優の大石将弘氏は、この翻訳劇2作品に出たことが今後の大きな財産になるのではないかと思える出来だった。
スタッフはserial number『Yes Means Yes』の照明、榊美香氏を挙げた。助成金のクレジットがなく、予算面で苦労されたのではないかと思われるが、そのシンプルな舞台に照明が丁寧に寄り添うことで内容を際立たせていた。社会派の印象が強い詩森ろば氏だが、この作品では男女の性的合意について心の襞を丁寧に言語化し、モノローグ中心の展開がストレートプレイの枠組みを超え、意識下の喪失を旅する感覚だった。『ドブへ INTO THE DITCH』舞台美術の袴田長武氏(合同会社およぐひと)も印象に残った。
団体と戯曲は共にあやめ十八番となったが、それにふさわしい二部作の成果だった。小劇場系のエンタメ系では、いま最も充実している団体だと思う。集大成と思える活躍に対し、相応の演劇賞が贈られてほしい。
ノンジャンルのEPOCH MAN『我ら宇宙の塵』は、ナビロフト『りすん』リ・クリエイションツアーと迷ったが、小劇場の作品がロンドン版を生み、国内でも再演ツアーが実現したことに小劇場演劇の可能性を感じて挙げた。『りすん』もそうだが、本当に優れた作品なら、その作品を紹介したいと考える人は必ずいる。観客それぞれが、そんな作品に出会ったら自分に出来る手段で周囲に広めてほしい。演劇を残していくのは観客自身である。
(参考)
私が選ぶ2005年ベストワン
私が選ぶ2006年ベストワン
私が選ぶ2007年ベストワン
私が選ぶベストワン2010
私が選ぶベストワン2016
私が選ぶベストワン2017
私が選ぶベストワン2018
私が選ぶベストワン2019
私が選ぶベストワン2020
私が選ぶベストワン2021
私が選ぶベストワン2022
私が選ぶベストワン2023
私が選ぶベストワン2024