Pocket

スペースの関係でチラシを置かせてもらえるショップが少なくなっている中、ハガキや名刺サイズのカードを作成するカンパニーが増えているが、燐光群(本拠地・東京都世田谷区)が最新作『「放埒の人」はなぜ「花嫁の指輪」に改題されたか あるいはなぜ私は引っ越しのさい沢野ひとしの本を見失ったか』(以下『放埒の人』)東京公演(5/20~6/17、新宿・SPACE雑遊)で宣伝用しおりを作成し、一部書店レジで配布した。

宣伝用のしおり配布は、原作本とタイアップした映画で多く見受けられるが、小劇場系では初めてと思われる。しおりは表面に原作・沢野ひとし氏のイラスト(チラシ表面と同じもの)とタイトルのみをレイアウトし、裏面に公演情報が掲載されている。書店におけるしおりは実用性が高く、広く知られている沢野氏のイラストを使用することで持ち帰り率も高まる。新たな観客を開拓する素晴らしいアイデアである。

今回は書店側にも人気のある沢野氏が関わったことが大きいと思われるが、原作のある作品、本や書店をモチーフにした作品なら、アート系の書店でのしおり展開は充分可能であると思われる。しおりという新たな媒体を開拓した燐光群を高く評価したい。

燐光群サイト『放埒の人』
http://www.alles.or.jp/~rinkogun/houratsunohito.html