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シアターキューブリック(本拠地・東京都板橋区)が、「銚電スリーナイン」と題した特別企画を6月21日~7月19日の毎週土曜日に千葉県銚子市を走る銚子電鉄で展開している。共催する同電鉄は2006年に経営危機に陥り、名物「ぬれ煎餅」を売ってしのいだことで有名。

運行する車中での上演だが、最近各地で見られる路面電車の貸切ではなく、通常運行している電車に公演用車両を増結させた。片道20分の路線を往復するが、終点の外川駅で約2時間の散策タイムがあり、車内で配布した写真の風景を探して散策する。

タイムテーブルがたいへん興味深い。開演時間(銚子駅発車時刻)は14:51、15:42、16:36で、散策を挟んだ外川駅発車時刻は17:06、18:02、19:02である。つまり、俳優は芝居の前半を続けて3回、後半も続けて3回演じることになる。俳優は外川駅に着いたら折り返しの電車で戻り、次の上演をするわけだ。

同カンパニーでは04年に江ノ島電鉄をモチーフにした『エノデン・スリーナイン』(2004/8/20~8/22、東京・劇場MOMO)を上演しているが、実際の電車を使った上演は今回が初めて。

6月4日には、現地で合同記者発表会と公開稽古を停車中の車内で開催した。ユニークな試みに、マスコミの反応も大きいようだ。

詳細は同サイト参照。

asahi.com「お芝居電車1日3往復 乗客が観客、銚子電鉄で劇団公演」
http://www.asahi.com/showbiz/stage/theater/TKY200806080043.html