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  • 第1位
    大阪・精華小劇場の改修予算計上されるも、
    準備費なしで運営の目途立たず

    扇町ミュージアムスクエア閉館後の救世主と期待されていた大阪市の旧・精華小学校体育館の精華小劇場計画。平成15年度予算で改修費が計上されたにもかかわらず、準備費がなく運営体制が手つかずの状態になっており、大阪市のビジョンのなさが明らかになった。

  • 第2位
    こまばアゴラ劇場、
    民間初の芸術拠点形成事業採択で
    劇場費無料に加え手厚い制作費補助

    劇場の在り方に最も刺激を与えたのは、今年もこまばアゴラ劇場だった。昨年決定の全公演プロデュース・劇場費無料に加え、芸術拠点形成事業採択による原資を制作費補助に充てた。「サミット」も劇場費無料が適用され、地域のカンパニーには最も厚遇なフェスティバルとなった。

  • 第3位
    京都・ART COMPLEX 1928の
    ロングラン投資システムが本格開始、
    第1弾・Kyupi Kyupiは高配当で成功

    昨年ロングラン公演を実現した京都・ART COMPLEX 1928が、今年はエンジェルシステムを導入。出資金の全額返金を達成し、秋には商法上の匿名組合契約を利用した本格的な投資システムを開始。第1弾・キュピキュピファンド匿名組合は12%の高配当を収めた。

  • 第4位
    「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」が
    積極的活動を続ける

    「イラク攻撃と有事法制に反対する演劇人の会」の積極的な活動が目立った。3回の集会でリーディング台本『あきらめない 演劇は非戦の力』上演は全国に広まり、出版化も実現した。会は「非戦を選ぶ演劇人の会」と改称し、毎年8月にリーディングを続けていく。

  • 第5位
    南河内万歳一座が大阪城ホール内西倉庫の劇場利用発表、
    大阪で新規劇場の開拓進む

    劇場閉鎖が続く大阪だが、明るい動きも少なくない。ワッハ上方演芸ホールがワッハホールに改称、演劇利用促進のために料金改定された。大阪MBS劇場の存続も決まり、大阪城ホール内西倉庫を小劇場系の劇場空間にする案も具体化。大阪現代演劇祭では仮設劇場も設けられる。

  • 第6位
    福岡・嘉穂劇場が
    水害で壊滅的被害受けるも全国から支援、
    個人経営から認証NPO法人化して官民一体の復興目指す

    7月の水害で壊滅的被害を受けた福岡県飯塚市の嘉穂劇場。ギンギラ太陽’sの記念公演直前だっただけに衝撃も大きかった。一時は廃業の報も流れたが、全国から支援が寄せられ、官民一体の復旧委員会も結成。個人経営からNPO法人化して生まれ変わることになった。

  • 第7位
    首都圏・関西で劇場による制作支援相次ぐ、
    公共ホールの稽古場提供による
    予算をかけない自主事業に注目

    費用をかけずに支援する仕組みとして、キラリ☆ふじみ、京都市5文化会館の稽古場提供が印象に残った。頭の固い公共ホールに見せつけてほしい。AI・HALLの3年間継続支援は、最先端を行く同劇場ならではの施策。民間の王子小劇場、シアトリカル應典院も健闘している。

  • 第8位
    ストライキでフランス・アビニョン演劇祭全面中止、
    イギリス・エジンバラフリンジは過去最高の盛況

    海外の2大演劇祭が対照的な結果に終わった。アビニョン演劇祭が政府の映画・演劇関係者特別失業補償制度改革に反対するストライキで、初の全面中止。エジンバラフリンジは天候にも恵まれ、魅力的なWebサイトも手伝って、初の100万枚突破を達成した。

  • 第9位
    芸能法人にかかる芸能報酬等の源泉徴収制度撤廃、
    長年の差別的制度がようやく解消

    芸能法人にとって長年の願いだった芸能報酬にかかる法人源泉制度(所得税法第174条第10号)が4月1日から撤廃された。芸能法人と馬主だけに課せられていた差別的源泉徴収で、キャッシュフローに貢献するものだ。なお、個人への支払いに対する源泉徴収は当然必要である。

  • 第10位
    激動のプレイガイド業界で
    イープラスが低額チケット送付無料化、
    電子チケットぴあの本格サービス開始

    イープラスが関東地区で実施した単価4,000円以下のチケット送付無料は、コンビニ発券を持たない同社にとって小劇場系への最高の武器となった。ぴあは社運を賭けて電子チケットの本格サービスを開始。別料金が必要な現状をどう改善出来るかが鍵だろう。

  • 次点
    ジャニーズ事務所の舞台活動活発化で
    演劇誌の創刊・リニューアルが相次ぐ

    テレビガイド各誌増刊による『Top Stage』『LOOK at STAR!』創刊を筆頭に、小劇場中心の『演劇365』、コンテンポラリーダンスの『バッカス』も創刊、既存の『シアターガイド』『レプリーク』もリニューアル、大阪の『劇の宇宙』も期間限定で復刊した。