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公的助成は「どのように社会に貢献するか」を書く

日本芸術文化振興会では、日本版アーツカウンシルの試行的取り組みとして、助成対象活動の事後評価、助成事業に関する調査研究等を行なっています。その一環として、「トップレベルの舞台芸術創造事業」平成25年度採択分活動の実績報告書を分析した「『トップレベルの舞台芸術創造事業』において各芸術団体がもつ助成に対する意識に関する調査」を2015年3月にまとめました。日本芸術文化振興会サイトで公表されています。

日本芸術文化振興会サイト/文化芸術活動に対する助成システムの機能強化について「調査研究等」

これは非常に注目すべき報告書で、日本芸術文化振興会が期待していた報告内容とのズレが多数指摘されています。つまり、これを読むと日本芸術文化振興会が助成対象活動に期待していることが明確にわかり、この指摘を理解して助成金申請書作成に応用すれば、レベルの高い申請書が誰でも書けることになります。私には、日本の芸術団体の意識を変えるため、日本版アーツカウンシルのメンバーが〈確信犯で〉ヒントを教えてくれているような気がしてなりません。

報告書では、そもそも実績報告書の記入欄が曖昧で、芸術団体の裁量次第でどのようにでも回答出来る内容であったため、なにを書くべきかが充分に伝わっていないとしています。その上で次のように指摘しています。

公的助成の実施に際して何らかの社会的効果が期待されていることが芸術団体に十分に認知されていないことにも原因があると考えられる。現在の実績報告書には、社会的便益や社会的包摂について的を絞った記載欄はなく、芸術団体側がこうした意識を持っていたとしても記述のうえにあらわれない可能性も大きい。

つまり、公的助成を受けるなら「社会的効果」「社会的便益」「社会的包摂」に必ず言及しろということなのです。「社会的包摂」は貧困や孤立による社会的弱者に社会参加の機会を開くことで、日本では東日本大震災以後、急速に意識が高まってきた概念です。

芸術団体が挙げた助成による効果についても「消極的な効果や保護行政的な発想にとどまる記述が多い」として、具体的な内容を引用しながら厳しくダメ出ししています。

■ 舞台に奥行きを与える照明費用や、作品のイメージに欠かし難い演出等、対象外の経費も含め、助成をいただくことで活動内容の水準を十分に保ちながら十分な演出のための負担を軽減することができた。

(中略)

■ 出演者の稽古期間中の生活にある程度の安定を与えることができたため、アルバイトの量を減らし、稽古に集中できた。

(中略)

■ オリジナルの音楽、振付、美術と常にすべてが芸術的価値を持つ作品になるためには多大な経費を必要とします。これは民間の力だけでは負担が大きく、それを助成により補っていただき今回の上演が可能となりました。

これらはすべてダメな例です。赤字補填、出演者の生活が安定など、非常に狭義の効果しか書かれていないとしています。報告書では次のように強調しています。

 これらの記述からは、公的支援は「投資」であるという認識や、活動の社会的波及効果についての意識は読み取れない。むしろ、第3次基本方針で述べられた公的支援に関する従来の捉え方に近い。もっとも、同方針における公的助成の目的には市場のみでは資金調達が困難な分野の芸術的発展を促すことも掲げられており、活動内容がこの目的に充当していれば、赤字補填や財政的負担軽減も公的支援の対象になりうる。ただしその場合、社会的必要性の観点からみた活動の意義や、それによる波及効果についても記されていれば説得力を持ち得るが、必ずしもそうなってはいないのが現状である。
 現在の公的支援の考え方に照らせば「助成を用いて我々(芸術団体)が何を成し得たか」という表現で成果を述べることが求められており、「何を成し得たか」には芸術水準の向上、社会的便益への寄与や社会的包摂の例が具体的に示されるべきである。つまり、芸術団体には「我々の苦しさを助成がいかに救ってくれたか」という表現ではなく、「助成を用いて我々がどのように社会に貢献したか」という表現が出てくるような意識変革が求められる。

つまり、助成金申請書には「助成を用いて我々がどのように社会に貢献するか」を書けばいいのです。公的助成は社会からの「投資」であり、芸術団体は社会に「リターン」をもたらすことが必要なのです。

イメージだけでは日本芸術文化振興会は納得しない

報告書では「具体性に乏しい記述」「因果関係が不明な表現」も目立つとしています。単に「社会」「地域」「公共性」といったキーワードを散りばめるだけではダメで、「貢献」「活性化」「豊かな生活」といったフレーズも抽象的すぎるとしています。耳が痛いカンパニーも多いのではないでしょうか。

 芸術団体に実績報告として求めたいのは、採択された活動において、助成金をどのように使用し、具体的に何を実現させ、それがどのような社会的波及効果をもたらしたかという内容である。

ここでも具体的な内容を引用しながら厳しくダメ出ししていますが、こちらは意識の高いカンパニーでも書いてしまいそうな記述があり、さらなる注意が必要です。

■ 幅広い階層の観客の育成と、新たな観客層の開拓をすることができた。

   →どんな手段で実現したのか、どの程度開拓・増加したのか。手法の明示および裏付けとなる客観的なデータの不足。

「幅広い階層」と言うなら、アンケートやチケット販売データなどから、観客の年齢層の集計結果や新規客の増加率などを示せということでしょう。つまり、助成金申請書ならそうしたデータを明記した上で、初めて「幅広い階層」「新たな観客層」という言葉が使えるということです。

■ 助成により高水準の舞台を維持し続けることで他の芸術団体の良い刺激になっている。

   →実際に受けた評価や影響関係の具体例がなく、根拠が弱く説得力に欠ける。

「高水準」「良い刺激」という表現がいけません。これらは主観的な表現なので、劇評、演劇賞受賞・ノミネート実績、メディアへの露出を数値で示さないと、根拠がなにもありません。助成金申請書の場合、若いカンパニーだと劇評やメディアへの露出がないと思いますが、例えばアンケートの回収率と評価を示すことで、観客の反応は記述出来ると思います。一般的にアンケートの回収率は満足度と比例するため、回収率が高いこと自体が客観的データになるでしょう。公演後のTwitterでの感想数を集計し、他団体と比較してもいいでしょう。他団体と比べて投稿数が多いなら、それだけ反響があったことを示せると思います。

■ 海外戯曲を上演することで日本とその国の文化交流の一つになった

   →戯曲の上演だけで文化交流と言えるのか。飛躍がみられる。

確かに飛躍しています。その国の文化を知ることは出来ますが、果たしてそれだけで交流と言えるでしょうか。例えば、それが日本での未上演戯曲なら、その作品が海外でどのような評価を得ているかを海外劇評を引用して説明し、それを日本で上演することで社会にどのような影響を与えるのかを、もっと具体的に書くべきでしょう。

■ 演出クオリティの向上により、「見る」「聞く」「感じる」五感を鋭くすることによって想像力等を豊かにし、コミュニケーション能力を発達させて社会性が身につく公演を上演することができた

   →演出クオリティの向上と記述された効果との因果関係に飛躍がみられ、説得力が弱い。

選ぶ側の視点で見ると「なんじゃ、こりゃ」ですね。「演出クオリティの向上」は主観的な表現で、これを言いたいなら劇評などを示す必要があると思います。観客の五感を刺激する演出効果が盛り込まれていたとしても、それが観客の「コミュニケーション能力を発達させて社会性が身につく」ことになるのでしょうか。もっと論理的な説明をする必要があります。

公的助成を受けるための具体的ストーリー

公的助成の場合、社会に対する波及効果がなければ、公的資金を投入する理由になりません。それに対し、「客観的に」「説得力のある」説明が出来るかどうかです。助成団体が納得出来る効果を挙げ、それを実現するために助成が必要というストーリーにしなければなりません。

単純なイメージだけだと、次のような波及効果を考えがちです。

(実現させること)  ⇒ (社会的波及効果)
新たな題材の舞台化  ⇒ 社会への作品の訴求 
滞在制作・共同制作  ⇒ 相手先との交流
客演や舞台美術の充実 ⇒ 作品クオリティ向上
旅公演やロングラン  ⇒ 観劇機会の創出

しかし、公的助成の場合は日本芸術文化振興会の報告書で繰り返し指摘されたように、「助成金をどのように使用し、具体的に何を実現させ、それがどのような社会的波及効果をもたらすか」を書かないといけません。上記のイメージは、あくまで芸術団体の主観や願望に基づくもので、客観的に見てそうなるという根拠を示さないといけないのです。旅公演やロングランは、それを実施しただけで「観劇機会の創出」になりそうですが、これも根拠を示さなければ芸術団体の自己満足に過ぎません。

つまり、上記で書いた「社会的波及効果」は単なるキーワードであって、これだけでは「実現させること」と同義です。書くべきことが、1ステップ手前で終わっているのです。もっと思考を深め、その先を書かないといけないのです。

(助成金の使途)   ⇒ (実現させること) ⇒ (社会的波及効果及びその裏付け)
新たな題材の舞台化  ⇒ 社会への作品の訴求 ⇒ 訴求するとどうなるのか、なぜそう言えるのか
滞在制作・共同制作  ⇒ 相手先との交流   ⇒ 交流するとどうなるのか、なぜそう言えるのか
客演や舞台美術の充実 ⇒ 作品クオリティ向上 ⇒ 向上するとどうなるのか、なぜそう言えるのか
旅公演やロングラン  ⇒ 観劇機会の創出   ⇒ 創出するとどうなるのか、なぜそう言えるのか

芸術文化振興基金「舞台芸術等の創造普及活動」助成金交付要望書にある「本活動の社会に対する波及効果」を想定した文字数で、具体例を書いてみました。「助成金は~に充当」という形で使途を明記し、「実現させること」「社会的波及効果及びその裏付け」を文章で書きました。箇条書きにしてもよいと思います。

(新たな題材の舞台化、舞台美術の充実の例)
これまで舞台化されたことがない××××××××を題材に、××××、××××等への取材を重ねた創作初演である。科学分野の正確性を担保するため、××××研究所の監修を仰ぐ。××××××××の問題は、その存在さえ知らない国民が大多数だが(XXXX年××××財団調査結果)、現代社会を支える重要なインフラ基盤となっており、××××省が今後起こり得る現象として、XXXX年に研究チームを発足させた。本作品は××××××××に人生を捧げた研究者を描くことで、××××××××の重要性を観客に伝える。助成金は自己調達だけでは不足する××××への取材に使用するほか、作品終盤で××××××××の崩壊をイメージさせる屋台崩しに使用する鉄骨製作に充当する。未知の題材を大規模な屋台崩しで印象づけることで、上演後も観客にこの問題を考え続けてもらい、当事者意識を抱いてもらうことを目指す。

(助成金の使途)  ⇒ (実現させること) ⇒ (社会的波及効果及びその裏付け)
題材の取材経費   ⇒ 題材の初舞台化   ⇒ 題材への問題意識訴求(研究チームが発足している)
舞台美術の鉄骨製作 ⇒ 大規模な屋台崩し  ⇒ 題材を印象づけ、継続的思考を促す(屋台崩しの目的を説明)

(滞在制作・共同制作、旅公演の例)
全国の公演数の約XX%が東京に集中している現状(平成xx年××××調べ)を改善すべく、東京をスルーした地域間の共同制作を実施する。××市の劇作家兼演出家が、姉妹都市の関係にある×××市で長期滞在制作を行ない、現地の風土を織り込んだ創作初演を行なう。登場人物の半数以上はオーディションで選抜した現地俳優を起用し、×××市での上演後、××市でもツアー公演を実施する。両市は地理的な相似点から姉妹都市を締結しているが、芸術文化の交流は限定され、このような共同制作やツアー公演は前例がない。××市の抱える××××の問題は×××市でも発生しており、観客が地域を超えた問題意識を共有することで、自分たちが生きる地域と他地域との関係性を意識させる作品としたい。助成金は自己調達だけでは不足する滞在制作費用、ツアー公演の旅費・運搬費に充当する。

(助成金の使途) ⇒ (実現させること)         ⇒ (社会的波及効果及びその裏付け)
滞在制作費用   ⇒ 風土を織り込んだ新作と現地俳優起用 ⇒ 問題意識の共有、関係性再確認(同様の問題が発生)
旅費・運搬費   ⇒ ツアー公演             ⇒ 姉妹都市間の芸術文化交流(過去に未実施)

(舞台美術の充実、ロングランの例)
本作品は××××××××を題材に、実際の試合シーンを随所に織り込みながら、繊細な青春群像を描くものである。臨場感を伝えるため、試合会場に見立てた舞台装置を四方から客席が取り囲む「四方客席」を組む。会場となる××××劇場は定員XXX人だが、この改造に伴い客席がXXXしか設けられないため、当団体の前回動員数であるX,XXX人を収容するには、ステージ数をX.X倍にする必要がある。平日マチネ公演も増加するが、収容人数の抜本的対応のため、公演日数をXX日とした。併せて多様な開演時間の設定、託児サービスをXXステージ実施し、これまで劇場に足を運べなかった層への新たな観劇機会を創出する。助成金は観劇機会創出のための会場費と託児謝金、これを周知するための宣伝費・印刷費に充当し、観劇機会を失っている子育て世代の社会的包摂を実現する。

(助成金の使途)     ⇒ (実現させること)        ⇒ (社会的波及効果及びその裏付け)
会場費          ⇒ 四方客席設置によるステージ数増加 ⇒ 観劇機会の創出(客席数・動員数から計算)
託児謝金・宣伝費・印刷費 ⇒ 子育て世代を劇場へ呼び込む    ⇒ 社会的包摂の実現(託児サービスとその周知)

実際の要望書はこの欄の前に「本活動の企画意図」があるため、企画意図と重複する部分はそちらに記述し、「本活動の社会に対する波及効果」は「社会的波及効果及びその裏付け」をさらに詳述するとよいでしょう。

最後のロングランは、「四方客席設置による臨場感」⇒「作品クオリティ向上」という論法もありますが、社会的波及効果の説明が別途必要です。ここでは「四方客席設置による客席減」からステージ数増加の必要性を訴えることにしました。助成金の使途が舞台費ではなく会場費になるため、このほうが伝わりやすいと思います。少ない客席数での上演はステージ数が増えるほど赤字になりますが、それを強調すると赤字補填だけが目的になってしまうので、敢えてそうした言葉は使わず、データを踏まえた観劇機会の創出を訴えるようにしました。

では、作品クオリティ向上による社会的波及効果はどう考えたらいいのでしょう。作品クオリティ向上は芸術団体なら当然のことなので、客観的に説明出来ないと、主観的と判断されるリスクも高いと思います。社会的波及効果まで謳うには、「作品クオリティ向上にかかる費用で本来なら値上げになるチケット料金を、助成金によって据え置いた」というストーリーが必要だと思います。すでに多数の観客を抱えるカンパニーなら、この論理は有効だと思いますが、まだ観客の少ない若手カンパニーが「チケット料金を据え置いた」と書いても説得力がないでしょう。作品クオリティ向上を書くのは簡単ですが、それが自分たちのカンパニーで通用するかは、選ぶ側の視点でよく考えてみてください。

参考として、客演の出演料と稽古場借料に助成金を充当することで、作品クオリティ向上を実現するストーリーを書いておきます。

(客演の充実、稽古場連続使用の例)
助成金は××××氏(劇団××××所属)、××××氏(××××事務所所属)の出演料と、本作品のために1か月契約する稽古場借料に充当する。××氏は第XX回××演劇賞男優賞等の実績を持ち、昨年度出演した舞台X作品はいずれも新聞や専門誌に劇評が掲載され、「ベテランの技が光る」(演劇評論家・××××氏、××新聞XXXX年XX月XX日付夕刊)などの評価を得た。若手の××氏は昨年X作品に出演し、専門誌『××××』XXXX年X月号で「伸長著しい」とされた(演劇ライター・××××氏)。舞台サイズと同じ稽古場を長期連続使用し、早期から舞台装置を組んで本番と同じミザンスで稽古することで、表現力のさらなる向上を図る。助成金により、チケット料金を値上げせずにこれらの措置が実現し、予定動員数X,XXX人の観客に対し、より質の高い作品を安価に提供することが可能になる。

(助成金の使途) ⇒ (実現させること)  ⇒ (社会的波及効果及びその裏付け)
出演料      ⇒ 実力ある俳優の客演  ⇒ 料金据え置きと作品クオリティ向上の両立(受賞歴、劇評など)
稽古場借料    ⇒ スタジオ長期連続使用 ⇒ 料金据え置きと作品クオリティ向上の両立(劇場と同じ稽古)

別紙・参考資料の使い方

申請用紙のフォーマットには、申請内容を申請用紙に収めることを必須条件にしているものと、書ききれない場合は別紙を添付してよいものがあります。

前者は、限られた文章で要点を伝える能力があるかどうか自体を見ているわけですから、別紙を添付した時点で失格です。後者も、単に別紙を付ければいいわけではなく、概要は申請書に収まるようにして、別紙は補足説明にします。ダラダラと冗長な文章が続くと、選ぶ側には「要領を得ない団体」と映ります。

芸術文化振興基金「舞台芸術等の創造普及活動」「トップレベルの舞台芸術創造事業」では、「本活動の企画意図」は「必要に応じて別紙(A4判)を用いて作成しても結構です」と規定されています。あらすじや団体の紹介は別の欄があるため、ここは純粋な企画意図です。純粋な企画意図で別紙を使うほど書くことがあるのかと思われるかも知れませんが、これこそ芸術文化振興基金がコンセプトを重視している表われだと思います。「なぜこの企画が必要なのか」を別紙で詳細に説明出来るのなら差別化が図れるでしょう。

申請書とは別に参考資料を添付してよい場合もあります。カンパニーの実績を示す貴重なスペースですので、大いに活用しましょう。芸術文化振興基金「舞台芸術等の創造普及活動」、セゾン文化財団「創造環境整備」には次のように規定されています。

(芸術文化振興基金「舞台芸術等の創造普及活動」)
(参考資料として)新聞評、写真、図、ステージプラン、チラシ等(A4判1枚)を添付することができます。
(別途確認事項として)全ての書類はA4判(片面印刷・黒一色)に統一して提出してください。

(セゾン文化財団「創造環境整備」)
(書類はA4サイズに統一)
企画書
その他、事業内容のわかる関連資料

芸術文化振興基金は1枚しか提出出来ませんので、これぞと思うものを厳選して提出しましょう。劇評の場合は、必ず媒体名・掲載日、新聞なら掲載面まで入れましょう。若いカンパニーで劇評がない場合は、この参考資料のために推薦文を書き下ろしてもらえばいいのです。地域のカンパニーなら、地元の文化部記者、劇場支配人などに観劇してもらい、その肩書で推薦文を書いてもらうことも可能でしょう。記者や劇場が推薦するカンパニーを落とすのは、選ぶ側も躊躇するでしょう。「自分は未見だが、この人が薦めるなら」と思わせたら成功です。

セゾン文化財団のようにサイズ以外の制限がない場合は、魅力的な企画書を作成しましょう。助成申請段階では詳細が決まっていないので、具体的内容は薄くなるかも知れませんが、なぜこの企画が必要なのか、コンセプト自体をわかりやすく説明しましょう。

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