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平成20年度JAFRAアワード(主催/財団法人地域創造)を受賞した武蔵野市民文化会館(東京都武蔵野市)について、朝日新聞東京本社版1月27日付朝刊(多摩版)が観客動員の秘訣を紹介している。

同施設は大ホール(キャパ1,354名)と小ホール(同474名)を持ち、主に音楽向けに使われている。記事では、クラシック音楽を中心とする「マーケティング力」が特に評価されたとし、会員約8,000名の友の会やスタッフの人脈の広さを伝えている。自主事業は年間100本に及ぶが、10年連続で全公演のチケットを完売してきたという驚きの実績を誇る。

同財団サイトで同施設の自主事業一覧を検索すると、完売が多数目につく。注目はそのワープロ打ちのチラシで、例えば6月12日に大ホールで行なわれるモスクワ放送交響楽団(指揮/ウラディミール・フェドエーゼフ)では、チラシに「東京の半額以下で世界の名門オーケストラを聴く」「日本から、フェドエーゼフの自宅に電話で依頼!」「日本で1回だけ武蔵野のためにベートーヴェンを演奏しよう」「前回の東京公演のS席は1万3千円、武蔵野(友の会)なら5千4百円」のコピーが踊る。他公演も同様である。

モスクワ放送交響楽団チラシ
http://www.musashino-culture.or.jp/event/bunka/H2106121.pdf

ホールの音響のよさは海外の演奏家にも定評があり、かつては無名だった「ムサシノ」を、いまでは先方から指名してくるほどだという。

企画を担う栗原一浩事業課長は、「財団の事業は公共のもの。『この公演の価値は、分かる人にだけ分かればいい』という権威主義は許されない」「日々の仕事や雑事に追われている人たちが少しだけ日常を抜け出して、武蔵野で世界レベルの上質な音楽に触れられる。そんな場を提供し続けたい」とコメントしている。

記事はasashi.comで全文読める。取材は寺下真理加記者。

asashi.com「観客動員技あり 武蔵野文化事業団」
http://mytown.asahi.com/tama/news.php?k_id=14000000901270002