Pocket

三重県文化会館(津市)は、柿喰う客(本拠地・東京都町田市)が2週間滞在して地元出演者と新作制作するアーティスト・イン・レジデンス企画を実施する。同カンパニーが愛知で今春開催された演劇博覧会「カラフル3」1st. stage(3/14~3/15、武豊町・ゆめたろうプラザ輝きホール)に公募参加し、三重県文化会館賞を受賞したことによるもの。審査は同館職員3名で当たり、全員一致で決定した。

実施期間は11月14日~29日の16日間で、同館小ホール(キャパ285名)を連日24時間提供する。ユニット床昇降・ロールバック客席を備えた環境で、どのような舞台でも設定可能。7月のオーディションで選ばれた地元出演者と同カンパニー俳優で稽古を行ない、11月28日~29日に公演する。

「カラフル」では、2007年の「カラフル2」でも受賞作に劇場無料使用権や上演機会を提供している。Highschool Meeting賞(煉獄猿、西田シャトナー演劇研究所、試験管ベビーが中部日本高等学校演劇連盟「第33回高校生のための演劇教室」で再演)、G/pit賞(劇団Hi-T Growthが伏見・G/pitの1週間無料使用権)、ちくさ座賞(西田シャトナー演劇研究所、ニットキャップシアターが名古屋市千種文化小劇場で提携公演)が設けられ、特に公共ホールに対し上演団体選定の役割を果たしたことが大きかった。「カラフル」本来の目的であるショーケースイベントとして、賞が機能していると言える。

「カラフル3」では三重県文化会館賞以外に、ハイスクールミーティング賞(劇団コーヒー牛乳、帰ってきたゑびす)、ぽんプラザホール賞(帰ってきたゑびす、TAKE IT EASY!)、コンカリーニョ賞(ニットキャップシアター、ユニット美人)の上演機会提供があり、すでにハイスクールミーティング賞は「第35回高校生のための演劇教室」で再演された(6/6~6/7、名古屋・アートピアホール)。ぽんプラザホール(福岡・キャナルシティ博多横)は2日間無料使用権+制作支援、コンカリーニョ(札幌・琴似)は3日間無料使用権+現地制作。旅費・運送費等の問題があり実現するかどうかは未定だが、受賞カンパニーは意欲を見せている。

詳細は同サイト参照。

演劇博覧会「カラフル3」
http://colorful3.jp/