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in→dependent theatreグループ(大阪・日本橋)は、キャパ約80名のJUNGLE in→dependent theatreを使った2~4週間の長期公演を公募する「in→dependent theatreロングランプロジェクト」を12月17日発表した。同劇場は、これまで若手カンパニーと2週間程度の公演を「プレロングラン」として共同製作してきたが、2006年下半期より対象を若手以外にも拡大し、関西ではまだ限られる長期公演の促進を図る。

ロングランを支援するため、劇場費は特別料金を設定。付帯設備使用料を含めた平均劇場費が通常2週間で約63万円(約45,000円/日)かかるところを、オプション機材も含めた付帯設備使用料や今後新設予定の管理人件費も加えた上で39万円(約27,857円/日)(税別)とし、約38%割引となる。3週間、4週間だとさらに割安になる。

条件として最低ステージ数、公演期間に応じた平日マチネの設定、専任制作者の配置(応相談)、制作面での新企画、期間中有効チケット不可などが定められ、ロングランを通して制作者を育成していこうという劇場側の強い意思が見られる。同グループは、06年下半期の同劇場ラインナップがすべてロングランになることを期待しているという。今回の特別料金はJUNGLE in→dependent theatreのものだが、キャパ200名のin→dependent theatre 2ndでも相談に応じるとしている。

1次締切は06年10月~12月希望の場合が2月28日必着、07年1月~3月希望の場合が4月30日必着。利用開始日5か月前が最終締切となる。提出書類の公演予算書には、fringe[ツール]で提供中の「公演予算シミュレーション用ワークシート」が使われる。

同グループは今後、「ロングラン専用劇場の建設、無期限ロングランへの挑戦も視野に入れ、ロングラン公演に力を入れていきます」としている。小劇場ロングランを興行的に成立させるためには、劇場費と並んで人件費が大きな課題となるが、助成金獲得や付帯企画の設定など、制作者の英知を傾けてほしい。ロングランは大きな挑戦だが、その試練こそが作品のクオリティを磨き、観客への最大の宣伝になる。関西でも2週間単位の公演が一般的になることを願っている。

詳細は同サイト参照。