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京都学生演劇祭2015

京都の学生劇団12団体が参加し、8月26日~31日に京都大学吉田寮食堂で開催されている「京都学生演劇祭2015」で、初日に各回とも95~100名の予約が入っていながら、そのうち50~60名が来場しない事態が発生した。予約上は満席になっているため当日券が発売出来ず、空席の目立つ会場での上演になってしまったという。

実行委員会が来場しない予約者の名前を上演団体に確認したところ、「1人も知った名前がないというケースも確認」された。予約に使われたメールアドレスもドメイン名に共通のスペルミスがあったり(「@softbank.ne.jp」を「@softabnk.ne.jp」と表記)、エラーメールになって戻るものや未登録のGmailアドレスが多数あり、「悪質ないたずらによる架空予約である可能性があります」としている。

京都学生演劇祭2015ブログ「京都学生演劇祭2015 架空予約の可能性について」

今後の対策として、実行委員会では2日目より次の2点を実施することを発表した。

  • ご予約いただいているメールアドレスにメールを送付し、エラーメールとして返ってきた場合、架空予約の可能性があると判断し、その席を予約分に回します。
     
  • 当日料金をやめ、当日で来られたお客さまにも前売料金でご観劇いただきます。

初日に当日券を購入した観客に対しては、差額をキャッシュバックする。

同演劇祭では予約システムにシバイエンジン「prism」を採用しているが、予約に使われたメールアドレスにURLを送信しての認証機能(存在確認)はない。決済を伴わない予約のみ(当日精算)の場合、認証機能がないものが主流で、この点を悪用された可能性が高いと思われる。

この事態について、SNS上で「被疑者不詳で被害届出すだけでも、次回からの抑止につながると思います。あるいは書き込み時のipアドレスで簡単に割れるかもしれません」とのコメントも寄せられ、実行委員会は次のように回答している。

ipアドレスに関しまして、まずはシバイエンジンに連絡し検証していきたいと考えています。また被害届に関しましても、出す方向で検討していきたいと思います。

同演劇祭は、2016年2月26日~29日にアトリエ劇研(京都・下鴨)で初開催される全国学生演劇祭の予選も兼ねており、大賞は観客の投票で選ばれる。この点も関連性がないか、注目したい。