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これは二通りの使われ方をするが、本来は客席から見て、演技や装置が角度の関係で見えない状態を意味する。

見切れてしまう場合は、その座席は商品として販売出来ないわけで、売り止めをする。これは実際に劇場に装置が建て込まれないとわからないことが多いので、制作者は客席の様々な位置から舞台の見え方をチェックすることが重要である。見切れ発生の可能性がある前方両端の席については、前売段階では販売を保留するのがテクニックである。見切れないことを確認してから、当日券として販売すればよい。

前述の見切れは、客席上手から舞台上手、客席下手から舞台下手を見たときに発生する場合が多いが、逆に客席上手から舞台下手、客席下手から舞台上手を見たときに、角度の関係で袖の内部が見えてしまうことがある。出番を待っている役者の姿が見えてしまうので、なんらかの対策が必要になる。これは見切れというより見えすぎてしまうわけだが、これも見切れと呼ぶ場合がある。例えば、舞台監督に「下袖が客席から見切れてます」と報告したりする。