この記事は2011年1月に掲載されたものです。
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ヘッドライン2011年1月24日
■動静
日本版アーツカウンシル試行は音楽・舞踊の2分野を想定。本格導入は平成25年度以降か。文化政策部会配布資料「重点戦略の工程表」より。
新聞各紙の報道によると、日本オペラ連盟は文化庁支援金を不正受給した文化庁OBの元事務局長を、背任罪で刑事告訴することを1月18日決定。詐欺罪も検討中。トップの五十嵐喜芳理事長は理事に降格。
asahi.com「オペラ連盟不正で理事長解任 元事務局長を刑事告発へ」
http://www.asahi.com/culture/update/0119/TKY201101190465.html
若手演出家コンクール2009最優秀賞を受賞した御笠ノ忠次氏が主宰するspacenoid(本拠地・東京都)が、10年7月をもって解散。御笠ノ氏は案山子堂の旗揚げ公演を1月13日~18日にシアター711(東京・下北沢)で行なった。
長野県松本市で制作者の集いがスタート。12月29日に忘年会、1月14日にお茶会「『演出×制作×主宰』の役割の違いから公演を考える」を開催。れんげでごはん(本拠地・松本市)の遠藤優氏が呼び掛け。
京都府警川端署が、劇団とっても便利(本拠地・京都市)主宰の大野裕之氏を傷害容疑で1月12日に逮捕。大野氏は個人ブログで、報道されている内容については弁護士よりコメントすること、今後の予定には一切変更ないと表明している。
MSN産経ニュース「日本チャップリン協会長の劇作家、傷害容疑で逮捕」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110112/crm11011221380249-n1.htm
■イベント
札幌短編演劇祭2011「サッポロ・ショー・ケース」が、2月5日~6日にコンカリーニョ(札幌・琴似)で初開催。教文演劇フェスティバル2010「教文短編演劇祭」(2010/6/14付本欄既報)にインスパイアされた南参氏(yhs主宰)が企画。
紀伊國屋書店主催で、つかこうへい作品の原点となった紀伊國屋ホール(東京・新宿)で「紀伊國屋つかこうへい復活祭」開催。第1弾は2月4日~14日に『「熱海殺人事件」NEXT~くわえ煙草伝兵衛捜査日誌~』。企画・製作はアール・ユー・ピー。
北九州芸術劇場プロデュース『BEN』(北九州2/21~2/27=北九州芸術劇場小劇場、東京3/4~3/6=池袋・あうるすぽっと)の協賛に、北九州市に本社を置くTOTO株式会社。トイレをモチーフに地域性のある劇場プロデュース作品の4本目。開館8年目でTOTOとのコラボレーションが実現。
■助成金
文化庁は、平成22年度で終了した芸術団体人材育成支援事業に代わるものとして、「次代の文化を創造する新進芸術家育成事業」創設。助成対象経費・上限単価を指定した上で赤字補填撤廃。再委託や一般管理費計上も可能にした画期的内容。「元気な日本復活特別枠」で予算10億円。23年度予算成立後の実施。
■劇場・稽古場
神奈川芸術劇場(KAAT、横浜・山下町)が1月11日オープン。大ホール(キャパ約1,300名)、大スタジオ(約220名)、中スタジオ、小スタジオ×2を持つ。
静岡市内のカンパニーが共同利用しているアトリエ・寿町倉庫(静岡・寿町)は、スポンサー企業からの支援が2月打ち切り。年間約500万円の運営費を、劇団渡辺、劇団らせん劇場(以上、本拠地・静岡市)が折半。支援会員を募る「ブキッチョプロジェクト」開始。3月から貸館・貸稽古場もスタート。
静岡新聞「小劇場、閉鎖の危機 静岡の演劇拠点、存続に奔走」
http://www.shizushin.com/news/local/central/20110111000000000051.htm
3月末閉館が決まった精華小劇場(大阪・難波)が、1月14日に「精華演劇祭終了について」の記者会見。急遽Ustreamでも中継。精華演劇祭実行委員長の小堀純氏(編集者)、大阪現代舞台芸術協会理事長の岩崎正裕氏(劇団太陽族主宰)、京都舞台芸術協会理事長のごまのはえ氏(ニットキャップシアター主宰)らが無念を語った。
■賞
第18回読売演劇大賞優秀賞(ノミネート)が読売新聞東京本社版1月14日付朝刊で発表。小劇場系の若手では優秀男優賞に上川隆也、チョウソンハ、優秀演出家賞に鈴木裕美、前川知大、優秀スタッフ賞に小野寺修二、土岐研一の各氏。最優秀賞は2月上旬発表。
第14回鶴屋南北戯曲賞(主催/光文シエラザード文化財団)の最終選考委員会が1月18日開かれ、前川知大氏『プランクトンの踊り場』(イキウメ上演台本)。賞金200万円。
第1回「日本の劇」戯曲賞(主催/文化庁)最優秀賞は今井一隆氏『オトカ』で、3月25日~27日に土田英生氏演出でエコー劇場(東京・恵比寿)で上演。上演料が賞金となる。
舞台芸術ポータル「CoRich舞台芸術!」メンバーによる「CoRich舞台芸術アワード!2010」が1月13日発表。1位は劇団競泳水着『りんごりらっぱんつ』(本拠地・東京都)。
平成22年度北海道地域文化選奨(主催/北海道)が12月13日発表され、特定非営利活動法人ふらの演劇工房(北海道富良野市)が受賞。
■サービス
劇評サイト「ワンダーランド」が、若手や地域の団体を対象にした「クロスレビュー挑戦編」開始。ワンダーランドが媒体となって劇評を公募・掲載。主催者側希望レビュアー(3名まで)を指名可(ワンダーランド寄稿者はワンダーランドが連絡・調整、それ以外は主催者側が交渉)。
演劇集団キャラメルボックスがiPhone・iPad向け専用アプリ「iCaramelbox」を1月13日リリース。ぴあと共同開発でショップ機能を持つ。
二兎社『シングルマザー』(東京2/20~3/27=東京芸術劇場小ホール1、3~4月全国巡演)で、児童扶養手当証書提示者を招待(枚数制限あり)。三重公演(三重県文化会館中ホール)、松本公演(まつもと市民芸術館)でも実施。
関西小劇場界で舞台映像を手掛ける武信貴行氏が、中学・高校演劇部に厳選舞台DVD3本セットを無償送付する「TAKE-noble演劇ビデオ館アカデミックキャンペーン」を昨年に引き続き実施。1月31日締切。
園田学園女子大学(兵庫県尼崎市)は、4月1日から尼崎市に加え、伊丹市・西宮市の在住・在勤・在学者にも図書館を開放。同大学近松研究所の近世演劇芸能図書も対象。