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■動静

9月16日~10月16日に横浜・赤レンガ倉庫側岸壁の横浜ふね劇場で予定されていた「PAW2011」(PERFORMING ASIAN WAVE 2011)が急遽中止。中村實氏(横浜ふね劇場をつくる会会長)が発表した開催経緯によると、09年10月から横浜市港湾局と岸壁使用を前提に話し合ってきたが、11年7月に「通常、陸域で行うエンターテイメント的な興業等については、利用を制限」として不許可になったという。3年ぶりの開催となる第3回横浜フリンジフェスティバルも中止。被災地から「ARC>T」として参加する「PAW2011東北・復興week」だけは、9月20日~25日に相鉄本多劇場(横浜駅前)で代替開催。Gin’s Bar(仙台)、架空の劇団(盛岡)、満塁鳥王一座(福島)が2日ずつ公演。

鴻上尚史氏が7月21日記者会見を開き、11月26日からの復活公演をもって第三舞台解散を発表。同日更新された公式サイトで、「この公演をひとつの区切りにしようという思いが固まりました。今回の芝居は、封印解除であり、同時に解散公演になります」と宣言。

YOMIURI ONLINE「鴻上尚史さん主宰、劇団第三舞台が解散へ」
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20110721-OYT1T00539.htm

共同通信は7月19日、岩手・宮城・福島の93ホールのうち、39か所が再開出来ていないと伝えた。関連企業2社も活動停止している。被害内容では、音楽ホールの吊り天井落下が多い。

47NEWS「被災で『東北の芸術』危機 ホール4割再開できず」
http://www.47news.jp/CN/201107/CN2011071901000106.html

蜻蛉玉が8月15日の利賀演劇人コンクール2011で最終公演。同カンパニーは桜美林大学の学生劇団として01年旗揚げ、東京を中心に活動を続けてきた。

空間ゼリー(本拠地・東京都練馬区)が11年7月末で活動休止。同カンパニーは日本大学芸術学部中心の女性カンパニーとして03年旗揚げ。

国の平成24年度予算概算要求時期に合わせ、京都市が「文化庁京都分室」設置を要望。日本版アーツカウンシル、アーティスト・イン・レジデンスの関西拠点になることを掲げている。現在、「文化庁関西元気文化圏推進・連携支援室」が23年度末までの予定で京都国立博物館内に設置されているが、この機能を拡充強化するもの。6月22日から文化庁、京都府選出の国会議員に対して行動。

MONO『空と私のあいだ』

MONO(本拠地・京都市)『空と私のあいだ』(6/30~7/4、伊丹・AI・HALL)出演の高阪勝之氏(男肉 du Soleil、本拠地・大阪市+京都市)が、初日前日朝に交通事故で降板。共同戯曲の横山拓也氏(売込隊ビーム)が急遽代役で出演。

樺澤良氏の劇団制作社(東京都)が活動再開を表明。「KYOTO EXPERIMENT 2011」「F/T11」参加のバナナ学園純情乙女組(本拠地・東京都)を制作する。

樺澤良氏(劇団制作社)がAsian Cultural Council(ACC)個人助成で、ウェズリアン大学(米国コネチカット州ミドルタウン)アーツセンターに新設されるInstitute for Curatorial Practice in Performance (ICPP)に11月~12年3月留学。7月にまず3週間滞在するため渡米した。同大学は全米で最も入学の困難な大学の一つとされている。

日本最多の観劇本数と思われるシアターゴーアー・杉村正氏が、5月16日にダフ屋行為で逮捕。その収入で小劇場系中心に年間500本を15年間観劇していたことが裁判で明らかに。今後はダフ屋を辞め、演劇鑑賞を続けるために定職に就くと約束。詳細を記述した阿曽山大噴火氏(大川豊興業)の傍聴記が話題。

nikkansports.com/阿曽山大噴火「裁判Showへ行こう」
「ダフ屋行為で得たお金で演劇鑑賞年間500本!」
http://www5.nikkansports.com/general/column/asozan/archives/18449.html

■助成金

日本芸術文化振興会が、公募していた日本版アーツカウンシルのプログラムディレクター採用予定者を7月29日発表。舞踏分野が中川俊宏氏(武蔵野音楽大学音楽環境運営学科長)、音楽分野が前和男氏(日本オーケストラ連盟監事)。プログラムオフィサー(各分野3名)も公募開始。

日本芸術文化振興会が芸術文化振興基金に賛助会員制度新設、法人・個人会員を募集。東日本大震災復興支援の芸術文化復興支援基金も新設、募金を募集(活動分野の指定可)。復興支援基金の支援対象活動は別途公募。

■劇場・稽古場

NPO法人劇研(京都市)の各事業が、ブログからサイト開設へ大幅刷新中。新設のNPO法人サイトでは、詳細な事業説明掲載。平成23年度新設の京都市左京西部いきいき市民活動センターの指定管理者受託など、事業拡大が進む。これに伴い、有給研修員3名と非常勤職員数名を公募した。

大阪市内で公演や稽古に使えるカフェ「ジャン・トゥトゥクー」(花園町)とバー「ステージプラス」(阿部野)を、読売新聞大阪本社版7月2日付夕刊が紹介。小劇場の閉館が続く大阪の穴埋めをしているとした。演劇用スペースを設けている大阪市内の主な飲食店マップもあり、他に「common cafe」(中崎町)、「イベントスペース雲州堂」(南森町)、「Cafe Slow Osaka」(十三)、「シアターカフェNyan」(北堀江)を掲載。「ジャン・トゥトゥクー」は劇団Ugly ducklingの出口弥生氏が06年から経営し、同カンパニーの稽古場に使用していたが、解散に伴い今年4月から本格的に貸出開始。民間劇場の3分の1以下の料金だという。

YOMIURI ONLINE「カフェやバー 演劇公演の拠点に…劇場閉鎖続く大阪市内」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20110702-OYO1T00550.htm

■賞

第19回読売演劇大賞中間選考会の報告が、読売新聞東京本社版7月15日付朝刊に掲載。パルコプロデュース『国民の映画』が各部門で高い評価。作品賞ベスト5にイキウメ『散歩する侵略者』。柴幸男氏がままごと『わが星』、前川知大氏が『散歩する侵略者』で演出家賞ベスト5。白神ももこ氏が『わが星』振付、塵芥氏(東憲司氏の別名)が劇団桟敷童子『オバケの太陽』美術でスタッフ賞ベスト5。

第27回名古屋市芸術創造賞(主催/名古屋市文化振興事業団)に劇団うりんこ。

■サービス

せんだいメディアテーク(仙台市)の震災復興アーカイブ「3がつ11にちをわすれないためにセンター」によるUstream番組「わすれンTV311」の一環で、森忠治氏(tripodプロデューサー、本拠地・仙台市)がホストを務める「対話の時間―いまいまのいま」開始。ゼロ回目として6月23日に泊篤志氏(飛ぶ劇場主宰、本拠地・北九州市)と対談。7月から毎月1回配信。

中西理氏(演劇舞踊評論)が編集長となり、国際演劇評論家協会(AICT)日本センター関西支部『ACT』8月リニューアル。公式サイトも新設し、フリーペーパーとネットで関西の若手劇評家発掘を目指す。

PRONTOが劇団四季と初のコラボレーションメニュー。キャナルシティ劇場(福岡市)でロングラン中の『ウィキッド』オリジナルドリンク2種類を福岡県限定発売。