この記事は2010年8月に掲載されたものです。
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くじら企画大竹野正典追悼公演で追悼企画室設立、小冊子寄稿者や賛助会員募集中
2009年7月に水難事故で亡くなった大竹野正典氏(くじら企画主宰、本拠地・大阪府大東市)(2009/7/25付本欄既報)の追悼公演として、代表作3作品が8月~10年1月にかけて上演される。
第一夜は1983年~96年に主宰した「犬の事ム所」時代の名作『サラサーテの盤』(94年初演、04年再演)を、「精華演劇祭2010 SPRING/SUMMER」参加作品として8月27日~29日に精華小劇場(大阪・難波)で再々演。第二夜は大竹野氏が「最も上手く描けた」と自負し、第5回スペースゼロ演劇大賞特別賞を受賞した『密会』(93年初演、04年再演)の04年版を、10月29日~31日にウイングフィールド(大阪・心斎橋)で再々演。第三夜は第16回OMS戯曲賞大賞を受賞した遺作『山の声』(08年初演)を、1月21日~23日にin→dependent theatre 2nd(大阪・日本橋)で再演する。
いずれも故人の妻であるくじら企画の制作者・後藤小寿枝氏の強い希望により、同じキャスティングで大竹野演出を忠実に再現し、「作・演出/大竹野正典」としてクレジットする(後藤氏が監修)。なお、故人が出演していた『サラサーテの盤』には、子息の大竹野春生氏(フリー)が出演する。
春生氏は「関西小劇場ブログリレー」8月3日付で、これまで公演の動員数が少なかったこともあり、「もっとたくさんの人にくじら企画の芝居を観てほしい」という後藤氏の思いが追悼公演に詰まっていることを明らかにした。くじら企画では、「作・演出/大竹野正典」による上演はこの追悼公演限りにすると発表しており、大竹野演出を味わえる最後の機会になる。
公演とリンクする形で追悼企画の準備も進んでおり、大竹野作品の舞台監督を務め、故人の高校時代の先輩でもある塚本修氏(舞台スタッフ集団「CQ」代表)が大竹野正典追悼企画室の室長に就任した。同企画室では小冊子の発行、資料展示、ビデオ上映などを計画しており、ビデオは犬の事ム所時代を含めた5作品を追悼公演会場で上映する。小冊子は故人の自筆台本、舞台写真、ポートレート、関係者からの寄稿などで構成し、第三夜に合わせて発行する。
同企画室では、小冊子への寄稿と賛助会員を募集している。賛助会員は1口1万円で、追悼公演3作品・ビデオ上映5作品のフリーパスチケットと小冊子が配布される(希望者は小冊子への寄稿参加可)。追悼公演の通し券は3作品5,000円で発売されているが、こちらはビデオ上映を含まないので、故人を偲びたい方は賛助会員を勧めたい。賛助会員入会方法などを記載した詳細な企画書は、塚本氏の個人ブログのコメント欄から申し込める。
小冊子寄稿の締切は10月末、賛助会員申し込みの第一次締切は8月20日。なお、追悼公演第一夜会場でも賛助会員を募集する。
詳細は同ブログ参照。
関西小劇場ブログリレー「はじめまして、大竹野春生です。」
http://www.kansai-shogekijo.com/blog/?p=373
くじら企画サイト
http://www5c.biglobe.ne.jp/~kujirak/