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【寄稿者】
劇団あとの祭り(本拠地・岐阜市)
制作部 大原朋子


劇団あとの祭り『海底軍艦』

岐阜市内で活動する劇団あとの祭りが10/16(土)~10/17(日)、10/22(土)~10/24(日)と2週にわたり上演を行った。(主催:岐阜市民芸術祭実行委員会他)

この公演の特徴は、2週間の週末公演ということ、Wキャストということ、タイムスケジュールにおいて、最終日の日曜朝10時半公演を組んだこと、そして一回り若手の劇団アルデンテと一緒に公演を行ったことだ。

反省等のまとめは以下の通り。

■できれば前週は安い料金に設定して、お客さんを前週に誘導するべきだった。

アンケートでも、「前の週に観ていればもう一度観れたのに」というものが少なからずあった。

ただ今回はWキャストでもあり、そのスケジュールが前後週にわかれていたため、役者のチケット売りとの兼ね合いもあり、避けた。

■リピーター割引を作るべきだったか?

設定金額次第だと思われる。当劇団は、前売一般1,500円(高校生以下1,200円)とかなり安いため、あえてふみきらなかった。

が、芝居がよければ、後半の客足はのびる、という実感は得られたので、何か手を打つ必要はあったかもしれない。

■お客さんはWキャストの両バージョン見たいものなのか?

団員に言われたのは、自分が見たバージョンが面白かったなら、同じ役者でのバージョンをみたいのではないか、ということ。

役者個人の仕事や、きっかけ、転換の段取りなんかを考えると、ちょっと難しいものがあるが、本当は、もっとまぜたタイムスケジュールを組めるとよかったのかもしれない。

■10時半公演

日曜の公演は、10時半と1時半からの2回公演を行った。当劇団は、5年前から、日曜日の朝公演を行っている。当初は、客足ものびにくかったが、最近は、若い主婦層が子供を預け、この時間帯に多く来ているような印象を受ける。

動員を考えるなら、4時半公演でやるべきかもしれないが、公演終了が3時ごろで、そこから片付けを始めると7時ごろには終わり、打ち上げもゆっくりできる上、次の日の仕事にも差し支えが少ない。

社会人が集まって演劇を続ける場合、お客さんも大事だが、各自の生活も大事にしないとなかなか続かないため、この選択はけして悪くない選択だと思う。

■相互の劇団のお客さんが、もう片方の劇団を見に行くきっかけには確実になったと思う。

この結果が出るのは、お互いの次回公演だと思われるので、動向を注目したいところ。

■この公演は、御浪町ホールという劇団はぐるま(創立50年)の持つ民間ホールおよび劇団の協力があって、時間に融通を利かせてもらい成り立つことができた。

岐阜市がからむ芸術祭で、民間ホールを使用するということは、ほぼ初めてのことであったらしい(未確認)。

今回は「こういういいホールをもっと地域の人々に知らしめなければならない」という名目で、このホールを使用することができた。岐阜市教育文化振興事業団の担当者の柔軟な応対にも感謝したい。

劇団あとの祭り第30回公演『海底軍艦』
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