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2020年度に有志による勉強会形式で進めることを想定していた「舞台芸術ギフト化計画」ですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で抜本的に見直すことを余儀なくされました。「創客」についての問題意識を持つ有志が実際に集まることで様々な議論が生まれ、場の力によって新しい動きが生み出せるのではないかと考えていましたが、コロナ禍はその予想を遥かに超えました。緊急事態宣言が解除されたのちも、劇場は観客数の制限や感染拡大防止策に追われ、現在に至るまで多数の公演で中止が続いています。今後も状況が全く見通せず、新たな「創客」どころか「集客」自体が難しい中、公演以前に舞台芸術関係者の生活が危ぶまれています。

こうした厳しい環境の下、「舞台芸術ギフト化計画」をどのように進めていくべきなのか苦悩しましたが、様々な舞台芸術関係者と意見交換する過程で、「たとえ公演が中止になっても表現は続いていく」という強い信念に勇気をいただき、舞台芸術に関心を持ってもらうための活動を継続していこうと思いました。また、Web会議の普及による人々の意識の変化を逆にチャンスととらえ、時間と場所が限られるリアルな勉強会よりも、多様なテーマで気軽に分科会をZoom開催したほうが、むしろ成果が出るのではないかと考えました。

まずは当初の目的である「舞台芸術ギフト化計画」を具体化するため、「ギフトチケット」の制度設計と普及への提言を広めていきたいと思います。それと並行して、7月11日に開催した第1回勉強会でいただいた様々なご意見を踏まえ、「創客」に関する自由な意見交換が出来る場も設けたいと思います。リアルな勉強会だとプログラムをしっかり決め、会場設営に人手も必要でしたが、Web会議なら集まりやすい遅い時間帯に、テーマを絞って全国の方とディスカッションすることが可能です。そのメリットを活かしながら、今後は下記3テーマで分科会を設定していきたいと思います。

テーマA:「ギフトチケット」の推進環境整備
制度設計の参考となるアンケートを11月に実施し、その結果分析や関係者へのヒアリングなどを進め、具体的な提言のためのマニュアル作成に入っていきます。年度内にマニュアル発行を目指します。

テーマB:「ギフトチケット」の周知啓蒙活動
「ギフトチケット」のテスト導入にはなにが必要かを考え、その支援ツールを企画・作成していきます。

テーマC:票券管理を通じた創客へのアプローチ
「創客」に必要なものはなにか、「ギフトチケット」以外の観点で票券管理に出来ることを考えていきます。

先が見えない不安な時期が続きますが、舞台芸術の未来を信じています。

2020年11月15日
fringeプロデューサー/荻野 達也