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HEADLINES

■動静

芸団協が特設サイト「もっと文化を!」を7月1日開設。文化予算増を願うキャンペーン開始。

第三次『シアターアーツ』刊行開始となる43号が6月22日発売(発行/国際演劇評論家日本センター、発売/晩成書房)。特集「ゼロ年代の演劇から」で00年代ベスト舞台のアンケート結果発表。1位:NODA・MAP『THE BEE』、2位:二兎社『歌わせたい男たち』、3位:燐光群『だるまさんがころんだ』、新国立劇場『焼肉ドラゴン』、5位:新国立劇場『こんにちは、母さん』。

新連載は「小劇場時評」「関西からの発言」「地方からの発言」など。今号の「地方」は柴山麻妃氏(劇評誌『NTR』編集長)が担当し、福岡の90年代以降の歩みを概観。劇場法・文化政策を巡る論考も。時事的・制作的テーマも増え、読者層を広げる内容。

6月22日発売の『別冊プラスアクト』3号(ワニブックス)も00年代の演劇にスポット。「ニッポンの演劇。」「ゼロから学ぶ、30年史 入門・劇団☆新感線」「今、劇場で観たいエンゲキ」など。

NODA・MAP『ザ・キャラクター』(6/20~8/8、池袋・東京芸術劇場中ホール)稽古中に骨折して代役を立てていた銀粉蝶氏が、7月1日から復帰。

愛媛県内子町が公募していた芝居小屋「内子座」座長(プロデューサー)に、廣野敏生氏が7月1日就任。全国から53名応募。

■イベント

日本劇作家協会リーディング委員会が、新作戯曲ブラッシュアップの場として「月いちリーディング」を6月から開催。制作者とのマッチングも目的。毎月最終土曜18時から座・高円寺稽古場(東京・高円寺)。参観無料(要事前申込)。

「視点 vol.1 Re:TRANS」

MU、ミナモザ、鵺的(以上、本拠地・東京都)が人気戯曲『トランス』に対する返信として、「少人数で、どこでも上演が可能」な短編コンペティション「視点 vol.1 Re:TRANS」を、9月21~26日に日ギャラリー・ルデコ4F(東京・渋谷)で。

京都府立文化芸術会館「ぶんげいマスターピース工房」Vol.3「シェイクスピア・コンペ」上演審査に6団体。アンサンブル・レゾナンス(茨城県つくば市)、M.M.S.T(横浜市)、グループAKT・T(東京都調布市)、劇団GUMBO(兵庫県川西市)、てんこもり堂(京都市)、ミクニヤナイハラプロジェクト(横浜市)。全国から13企画応募。

「中島らも七回忌回顧展~神戸らもてん」が7月23日~25日に神戸アートビレッジセンター(神戸・新開地)で。神戸新聞社、神戸新聞ブッククラブ、神戸アートビレッジセンターが主催。トークショーと遺品展示会。

空きビルを改造した枝光本町商店街アイアンシアター(北九州・枝光)を拠点に活動するのこされ劇場≡(2009/8/18付ケーススタディ既報)が、2回目の「えだみつ演劇フェスティバル2010」を9月25日~11月27日開催。劇団衛星(京都市)、ハムプロジェクト(札幌市)、劇団きらら(熊本市)が参加。全カンパニーが無料ワークショップ実施。

劇団ショーマンシップ meets ネクストジェネレーション『アームストロング・コンプレックス』

劇団ショーマンシップが運営する甘棠館Show劇場(福岡・唐人町)が10周年。7月22日~29日に記念のプロデュース公演。同劇場で旗揚げした若手カンパニーらを集める。

宮崎県の門川町総合文化会館開館20周年記念事業「かどがわ演劇ウィーク」が8月21日~29日開催。地元の劇団門川!こふく劇場、劇団こふく劇場に加え、飛ぶ劇場(本拠地・北九州市)が参加。

■助成金

『シアターアーツ』43号の演劇評論家座談会で、「今年の秋のF/Tには文化庁の助成金が出なかったそうですが、なぜ出なかったのか」と扇田昭彦氏。「それは審査した批評家の問題にもつながってきますね」と西堂行人氏。

■劇場・稽古場

新聞各紙の報道によると、劇団「ふるさと発信株式会社」(岩手県八幡平市)が同市の旧消防会館を改造、「ふる株劇場おらぃえ」(キャパ30名)を完成させて6月20日に柿落とし公演の予定だったが、報道で知った消防署員が前日に査察。消防法の基準を満たしておらず、公演中止となった。カンパニー側は建築士と対応を協議している。

岩手日報Web News「待望の小劇場新設 八幡平市の劇団が20日初演」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100618_6
YOMIURI ONLINE「消防会館改装の劇場に不備?」
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20100622-OYT8T00175.htm

昨年20周年を迎えたBunkamura(東京・渋谷)が、施設改修のため11年7月~12月に休館することを6月25日発表。

名古屋市の河村たかし市長は、凍結されている瑞穂文化小劇場(瑞穂公園)建築について、11年2月までに結論を出す考えを表明。読売新聞中部支社版6月22日付朝刊が伝えた。

劇団とっても便利『てまわしオルガン』

08年から劇団とっても便利のアトリエとなっていたスタジオヴァリエ(京都・近衛通)が、同カンパニー15周年記念公演で6月23日から劇場として再始動。京都の小劇場シーンを支えた劇場。

摂津市立コミュニティプラザ(大阪府摂津市)が7月1日オープン。コンベンションホール(キャパ300名)、会議室6室など。10年3月に開業した阪急京都本線「摂津市駅」(正雀―南茨木間)前。

NPO法人シアターネットワークえひめの稽古場「ドラマ工房アトリエTNE」は、「アートステーションおいでんか」(松山・銀天街)の閉館(2010/2/28付本欄既報)に伴い、5月30日に元農業試験場ビルに移転。天井の強度不足で照明が設置出来ず、公演に使えない状態。松山市中心部に小劇場が失われた状態で、関係者が嘆願運動などをスタート。愛媛新聞6月23日付が伝えた。

■賞

第50回久留島武彦文化賞団体賞(主催/日本青少年文化センター)に伊藤巴子企画(本拠地・東京都)。賞金30万円。

第16回読売山口メセナ大賞(主催/山口メセナ倶楽部)に劇団演劇街(本拠地・山口市)。現代演劇では初の受賞。読売新聞西部本社から賞金が贈られる。

■サービス

国際交流基金情報センターが運営するアーティスト・イン・レジデンス総合データベース「AIR-Japan」が「AIR_J」として、6月10日リニューアル。

仙台市市民文化事業団の月刊無料情報誌『ARSEN・文化の扉』が6月15日発行の7月号で終了。8月号からリーフレット形式の「市民ぶんかレター」になる。

BeSeTo演劇祭特別企画『東京ノート』(7/2~7/17、東京・新国立劇場特設会場)が、公演直前まで日中韓版+青年団版のセット券(6/1前売開始)販売のみとし、残席状況を見て単券(6/28前売開始)を販売する戦術。

MUがUstreamで6月8日に過去の短編作品(上演時間45分)をストリーミング配信。通常1,000円程度でDVD化するものを、新たな観客獲得のため全編配信に踏み切る。⇒予告編と感想コメント