この記事は2004年6月に掲載されたものです。
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大阪の新劇場「in→dependent theatre 2nd」(仮称)が「柿落としシリーズ」公募開始
大阪・日本橋に今年10月オープンするキャパ150~200名の新劇場「in→dependent theatre 2nd」(仮称)(2004/5/26付本欄既報)の仮図面簡易版と、公募となる「柿落としシリーズ」の募集要項が6月2日発表された。
新劇場は電器街「日本橋でんでんタウン」のど真ん中で、堺筋に面したTWOTOPと三重電業社のあいだにロビーへの通路が設けられる。地下鉄堺筋線恵美須町駅1A出口から徒歩5分の好立地だ。
仮図面によると、仮案の標準使用形態として、舞台が間口6間×奥行4間、雛壇客席が13席×14列=182席、搬入車庫・バックヤードとして舞台裏に大黒で仕切った奥行5メートル分のスペースが確保されている。舞台裏は4車線の公道に面し、2F楽屋への搬入エレベーターも確保されている。
柿落としシリーズは10月4日~31日に4作品を予定、劇場と参加団体の共催になる。劇場側は参加費無料も検討したそうだが、経営上の理由で今回は減額措置となった。仕込み1日+本番3日の場合、20万円+入場料収入の20%で、合計45万円が上限となる(それ以上は徴収されない)。付帯設備使用料、管理人件費、共通チラシもこの金額に含まれる。参加費は全額後納(公演後支払い)でよい。
さらに大きな特典として、劇場ビル内の空きスペースが8~10月に稽古場・タタキ場として無償提供される。詳細は要相談だが、相当な日数を約束するとしている。京阪神以外から参加の場合は、新劇場の楽屋部分を宿泊施設として無料で使用出来る(入浴は銭湯を利用)。
参加費が入場料収入に応じて変動するシステムなので、動員が少ないカンパニーにとっては、リスクヘッジを図りながら動員増に挑戦出来る機会でもある。また、招待客を意図的に多くしてカンパニーのショーケース代わりに使うことも考えられる。劇場規模と参加費のシステムを最大限に活用した戦略を立ててほしい。
新劇場の柿落としなので、マスコミの注目も集まると思われる。柿落としラインナップと言えば、劇場側のセレクトによる主催公演が相場だが、そこを敢えて一般公募にしたところに新劇場の思いが伝わってくる。参加費も激安とは言えないが、演劇制作に精通したうれしい特典が随所に用意され、新劇場が共に歩むべきカンパニーを模索していることが、よく理解出来る。募集要項から劇場側の気持ちが伝わる好例だろう。
計画の前倒しにより、残念ながら早急なスケジュールでの公募になったが、志に賛同するカンパニーが多数応募することを期待する。関西以外のカンパニーも、秋公演に大阪ツアーを追加してはどうだろう。
応募方法はサイト上の参加申込書(PDF)を6月末日までに郵送または持参。また、説明会が下記日程で開催される(要予約)。
- 日時
6/13(日)14:00~、6/17(木)19:00~ - 会場
JUNGLE in→dependent theatre(現劇場)3F・ジャングルカフェ
※新劇場の現場見学あり - 申込・問い合わせ
有限会社ウエストパワー劇場運営管理部
556-0005 大阪市浪速区日本橋5-12-4
電話:06-6635-1777 FAX:06-6636-7449 theatre@west-power.co.jp
詳細は同サイト参照
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