この記事は2017年12月に掲載されたものです。
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【最終結果】佐藤佐吉大演劇祭2018in北区「fringe創客賞」ダッシュボード
fringeでは、2018年2月21日〜4月1日に開催される「佐藤佐吉大演劇祭2018in北区」(主催/佐藤佐吉演劇祭実行委員会、共催/佐藤商事株式会社、公益財団法人北区文化振興財団)の参加団体を対象に、アワード「fringe創客賞」を提供します。⇒賞の内容についてはこちら
このページは、採点をリアルタイムで表示するためのダッシュボードです。公演番号は演劇祭特設サイト「参加団体」の掲載順です。
「fringe創客賞」最終結果※各項目25点×4=100点満点。ピンクはこれ以上の加点要素があるが、上限に達したため加点していない項目。 |
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順位 | 公演名 | 企画内容 | 公演計画 ・票券 |
広報宣伝 | プロモーション | 減点 | 合計 |
1 | 劇想からまわりえっちゃん『尊厳の仕草は弔いの朝に ~1・2・3ショットマンレイ~』 | 5 | 21 | 25 | 22 | - |
73 |
2 | ぬいぐるみハンター『ゴミくずちゃん可愛い』 | 10 | 6 | 25 | 25 | - |
66 |
3 | 北区民と演劇を作るプロジェクト『未開の議場』 | 15 | 18 | 25 | 5 | - |
63 |
4 | クロムモリブデン『たまには海が泳げ!』 | 0 | 25 | 25 | 11 | - |
61 |
5 | ウンゲツィーファ『転職生』 | 0 | 25 | 14 | 19 | - |
58 |
X-QUEST『義経ギャラクシー ―銀河鉄道と五条大橋の999―』 | 20 | 8 | 25 | 5 | - |
58 |
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7 | LiveUpCapsules『見晴らす丘の紳士』 | 25 | 9 | 16 | 3 | - |
53 |
8 | シラカン『坦々とおこり』 | 7 | 17 | 18 | 10 | - |
52 |
すこやかクラブ『逃げる男』 | 8 | 14 | 25 | 5 | - |
52 |
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10 | ピヨピヨレボリューション『疫病神』 | 20 | 13 | 16 | 2 | - |
51 |
11 | 劇団きらら『プープーソング』 | 10 | 9 | 25 | 6 | - |
50 |
12 | Mrs.fictions『再生ミセスフィクションズ2』 | 10 | 11 | 24 | 4 | - |
49 |
13 | 遠吠え『天国と地獄』 | 5 | 19 | 20 | 0 | - |
44 |
14 | トリコロールケーキ『ヤシの木』 | 0 | 15 | 25 | 0 | - |
40 |
15 | 演劇組織KIMYO『ゴスン』 | 20 | 9 | 7 | 3 | - |
39 |
16 | 天ぷら銀河『日本語姦』 | 0 | 11 | 18 | 3 | - |
32 |
17 | 劇団スポーツ『グランマに伝えて、アニーは不死身。』 | 0 | 12 | 15 | 0 | - |
27 |
18 | 果てとチーク『ヤギの身代わり』 | 10 | 12 | 14 | 0 | ▲10 |
26 |
19 | CITA『EMOTO』 | 0 | 7 | 16 | 1 | - |
24 |
20 | 鬼の居ぬ間に『人魚 ―死せる花嫁―』 | 0 | 9 | 8 | 0 | - |
17 |
21 | 劇団「地蔵中毒」『「淫乱和尚の水色腹筋地獄」改め「西口直結! 阿闍梨餅展示ブース」』 | 0 | 1 | 7 | 3 | - |
11 |
講評
リアルタイムでの採点の結果、「fringe創客賞」は合計73ポイントで1位となった劇想からまわりえっちゃん『尊厳の仕草は弔いの朝に ~1・2・3ショットマンレイ~』の制作者、横井佑輔氏(Play Plan)に決定しました。
この作品は本演劇祭で唯一の追加公演を実施し、それ自体が最高の効果だったことに加え、千秋楽後の追加公演という前売客の心象を害しかねない行為に対しても、きめ細やかな振替措置やイベント開催で対応したことを高く評価します。実行委員会側からアドバイスがあったことも聞き及んでいますが、チラシに「制作」としてクレジットされ、制作者として全責任を負う覚悟があるはずの横井氏の功績だと感じます。
話題づくりの面では、劇団員の俳優・ムトコウヨウ氏の活躍も大きいものでした。演劇祭キャッチコピー「パカッ」を広める「公式パカッ隊長」を買って出たほか、ハードな公演を終えたあと連日特設ラウンジに来店するなど、まさに命を削ってのプロモーションだったと思います。多彩な劇団員がいるからこその成果だと思います。
今後の課題としては、評価項目4つのうち、企画内容の加点が伸びませんでした。公演が始まるまでは、約165分という上演時間の長さが不安要素に感じられましたが、この作品が3演目で充分に練られたものであること、二部作だったものを一本化したもので、それ自体が大きな仕掛けになっていることなどが、演劇ポータルサイトの記事を読んで初めてわかることが物足りませんでした。こうしたことが、サイトやチラシを見ただけで伝わらないとダメだと思います。
作品的にはパワーマイムを彷彿させる表現手法(ギャラクティックアクト)が懐かしく、全体に溢れんばかりのパッションを感じましたが、観れば伝わるのは当たり前で、観ない人にもなんとかして魅力を伝えるのが演劇制作の役目です。可能性を感じるカンパニーだと思いますので、もっと高い目標を掲げ、数年先を見越した戦略を立てて伸びていってほしいと願います。
fringeプロデューサー/荻野 達也
※各公演の演劇ポータルサイト登録日・掲載日
※各公演の採点理由の詳細はタイトルをクリックしてください。