この記事は2011年1月に掲載されたものです。
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ヘッドライン2011年1月10日
■動静
朝日新聞東京本社版1月6日付朝刊政治面に新国立劇場運営財団理事長次期人事の記事。「天下りの指定席になっている」との批判もあるポストを遠山敦子理事長が続投するのか、菅首相の文化度も問われるとした。冨名腰隆記者。
asahi.com
「天下り理事長代わるか? 新国立劇場人事に芸術界注目」
http://www.asahi.com/politics/update/
0105/TKY201101050330.html
12月25日発行の『シアターアーツ』45号(発行/国際演劇評論家日本センター、発売/晩成書房)に山口宏子朝日新聞論説委員の論考「新国立劇場は変わったか」。宮田慶子芸術監督の安定路線に対し、「『身の丈にあった敷居の低さ』は国立劇場の存在理由にならない」とし、「民間にも、地域の劇場にもできない冒険と実験」を求めた。
日本芸術文化振興会は日本版アーツカウンシルを導入するため、「文化芸術活動への助成に係る審査・評価に関する調査研究会」を1月12日から開催。
芸団協芸能文化振興部長に10年11月から米屋尚子氏が就任。芸能花伝舎(東京・西新宿)全体の運営も担当。
佐々木康志、高田雅士、藤井敦子の3氏が、新たな演劇制作会社として株式会社プラグマックス&エンタテインメント(東京都目黒区)を設立。
1971年オープンの池袋小劇場(東京・池袋)が12月末閉館。7月末に閉館した銀座小劇場(東京・銀座)に続き、老舗小劇場の閉館が続く。
『シアターアーツ』45号が長田育恵『乱歩の恋文』(演劇ユニットてがみ座上演台本)を掲載。井上ひさし氏に師事した長田氏初の戯曲掲載。西堂行人氏激賞。
岩手女子高等学校演劇部(盛岡市)が12月26日に第43回東北地区高校演劇発表会最優秀賞。演劇が盛んな岩手県から初の全国大会出場(8月に福島県で開催)。
Iwanichi online「岩手女子高演劇部 東北一の快挙報告」
http://www.iwanichi.co.jp/ken/item_22019.html
■イベント
長塚圭史氏の新プロジェクト・葛河思潮社が、『浮標』東京公演(当初2/1~2/10、吉祥寺シアター)を3日間延長。4ステージ追加になるが、当初の平日マチネ大楽を購入した観客からは不満の声も。
4月15日から東京・三鷹市芸術文化センター星のホールを皮切りに始まるままごと『わが星』全国ツアーが、三重、名古屋、北九州、伊丹まで発表。
一心寺シアター倶楽(大阪・天王寺)が、5年ぶりの劇場プロデュース『飛龍伝』(作/つかこうへい、演出/諏訪誠)を6月23日~26日に上演。玉置玲央氏(柿喰う客)も出演。諏訪氏は照明家を経て、04年解散の劇団満遊戯賊でプロデュース公演の演出を手掛ける。現在は真紅組(本拠地・大阪市)所属。
恒例の一心寺シアター倶楽(大阪・天王寺)「2011スタッフ祭VII」が1月4日開催。優勝は大阪芸術大学の悲願華で、シアターグリーンBASE THEATER(東京・池袋)の1日無料貸出券。
10年春に西鉄ホール(福岡・天神)で上演する第5回福岡演劇フェスティバル公募枠参加団体が12月28日発表。演劇関係いすと校舎(福岡県行橋市)、劇団道化(福岡県太宰府市)、非・売れ線系ビーナス(福岡市)、14+(福岡市)。前回まで「チャンス枠」と呼ばれていたもの。
■助成金
10年度助成開始の一般財団法人神戸文化支援基金が、演劇分野へ助成していた公益信託亀井純子基金と11年度から統合。
■劇場・稽古場
東京都中野区が演劇稽古場として期待される桃丘小学校跡施設(JR中野駅南口)の運営事業者公募プロポーザル開始。3月決定、7月以降開設予定。
09年閉館の江古田ストアハウスに代わる上野ストアハウスが6月オープン。間口4間、奥行4間、天井高5m、キャパ100~130名。地下鉄日比谷線「入谷駅」徒歩4分、JR「上野駅」徒歩5分。オープン記念料金実施中。
東京・下北沢駅北口の大丸ピーコック4Fに稽古場「スタジオ オズ」が1月4日オープン。定価で夜間1,250円/時間。劇団スーパー・エキセントリック・シアター出身の子島麻衣子氏が代表を務めるウェブデザイン会社・212プラス(東京都港区)が運営。
大阪市ゆとりとみどり振興局は、精華小劇場(大阪・難波)を3月31日で閉鎖する通知文を12月21日掲載。劇場サイトでも同時掲載。
■賞
第52回毎日芸術賞(主催/毎日新聞社)が1月1日発表。演出家に贈られる第13回千田是也賞は熊林弘高氏がtpt『おそるべき親たち』の演出で。
毎日jp「第52回毎日芸術賞 受賞者決まる」
http://mainichi.jp/corporate/info/news/20110101ddm001040028000c.html
第55回岸田國士戯曲賞(主催/白水社)最終候補作発表。最終候補9作品は赤堀雅秋『砂町の王』(THE SHAMPOO HAT)、江本純子『小さな恋のエロジー』(毛皮族)、竹内佑『空洞メディアクリエイター』(芝居流通センターデス電所)、田村孝裕『絶滅のトリ』(ONEOR8)、中津留章仁『convention hazard 奇行遊戯』(TRASHMASTERS)、ノゾエ征爾『春々』(はえぎわ)、前川知大『プランクトンの踊り場』(イキウメ)、松井周『自慢の息子』(サンプル)、丸尾丸一郎『スーパースター』(劇団鹿殺し)。すべて小劇場系の上演台本。11月下旬以降に上演された作品が3本あり、選考スケジュールを見直したものと思われる。最終選考会は2月28日。
2010年度サンモールスタジオ選定各賞(主催/サンモールスタジオ)が1月7日発表。最優秀団体賞はブルドッキングヘッドロックが08年度に続き2回目の受賞。賞金10万円と同劇場1週間無料利用権。
名古屋市芸術賞が1月5日発表され、奨励賞に劇団あおきりみかん。賞金40万円。
毎日jp「名古屋市芸術賞:芸術特賞に洋画家・島田さん 夫も6年前受賞/愛知」
http://mainichi.jp/area/aichi/news/20110108ddlk23040183000c.html
■サービス
あさひサンライズホール(北海道士別市)が、劇団イナダ組(本拠地・札幌市)東京公演(2/25~2/27、新宿・紀伊國屋サザンシアター)をメインに観劇ツアー。公共ホールが企画するのはめずらしい。
長塚圭史氏の新プロジェクト・葛河思潮社公式サイトはアクセスを意図的に21時~9時に制限。ウェブサイトで閲覧時間を設けるのは極めてめずらしい(厳密な制限ではなく、直URLがわかっていれば個別ページにアクセス可能)。
演劇集団キャラメルボックス(本拠地・東京都中野区)創立25周年記念クリスマスツアー『サンタクロースが歌ってくれた』大楽(12/25、東京・サンシャイン劇場)で、隣接する展示ホールBを使った緊急パブリックビューイング。直前の告知だったが3,000円で240名を動員。
ぴあが制作中の「演劇集団キャラメルボックス25周年記念BOX“CB25”」は、毎年発行の公式ハンドブックに写真集、フライヤーコレクション(全チラシをポストカードサイズにしたもの)、CD、DVD、グッズ類が入って定価10,500円。2月21日発売。
「えんげきのぺーじ」の「一行レビュー」が、1月4日に投稿チェック機能を付けて一応復活。