この記事は2008年5月に掲載されたものです。
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SPAC「Shizuoka春の芸術祭」で来日不可能のレバノンからネット中継で一人芝居上映
財団法人静岡県舞台芸術センター(SPAC)主催の「Shizuoka春の芸術祭」で、5月14日に上演される予定だったレバノンの一人芝居『消された官僚を探して』が、政情不安で急遽インターネットによるライブ中継に変わるアクシデントがあった。
読売新聞東京本社版5月16日付朝刊によると、演じるラビァ・ムルエ氏は12日に来日する予定だったが、7日から反政府勢力による銃撃戦が始まり、空港への道路が封鎖されて移動出来なくなったという。ネット中継はSPACも初めてで、ラビァ氏の自宅電話回線を3本に増やし、テストを繰り返して開演1時間前にリハーサルを終えたという。上演中も現地で停電が発生したが、発電機を使って最後まで上演した。観客200名のうち、来日中止によるキャンセルは4名だった。
SPACの宮城聡芸術総監督は、「どんな状況でも演劇は必要だというラビァさんの強い決意の表れ」と語り、SPACブログは「3回線すべてが落ちてしまうこともありましたが、この状況下でも必死にメッセージを伝えようとするラビァの執念に近い熱意に必死で耳を傾ける観客と、2時間にわたるパフォーマンスを遠いレバノンからPCの画面に向かってしゃべり続けるラビァの集中力が公演を成功に導きました」とリポートしている。
SPAC/Shizuoka春の芸術祭『消された官僚を探して』
http://spac.or.jp/08_spring/disappear.html
SPACブログ「世界とつながる窓『消された官僚を探して』」
http://www.otsukimi.net/spac/blog/?p=112
SPACブログ「消された官僚を探して(2)」
http://www.otsukimi.net/spac/blog/?p=114