この記事は2009年10月に掲載されたものです。
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北九州芸術劇場が全国の小劇場支援企画「ツドエmeets北九州」開始
北九州芸術劇場(リバーウォーク北九州内)が、全国の小劇場演劇をバックアップする新企画「ツドエmeets北九州」を開始した。北九州市芸術文化振興財団情報誌『ステージ通信Q』によると、単なる招聘公演ではなく、劇場とカンパニーが人材・技術を交流させながらネットワークを広げ、カンパニーの事情に応じた柔軟な支援を行ない、同劇場を小劇場演劇の拠点にしたいという。
同劇場小劇場を会場に、初年度は3カンパニーをセレクト。9月25日~27日に飛ぶ劇場(本拠地・北九州市)の劇団内ユニットである「tobugeki-union さかな公団」、10月24日~25日にハイバイ(本拠地・東京都渋谷区)が公演を行ない、2010年2月6日~7日に劇団Ugly duckling(本拠地・大阪市)が参加する。
さかな公団は、同劇場が05年~07年に実施した若手カンパニー育成企画「Next Generation’s Theater」に参加した経緯があり、成長した姿を見せる機会となった。ハイバイ、劇団Ugly ducklingは初の北九州公演。Ugly duckling主宰の池田裕佳理氏は、『ステ
ージ通信Q』掲載の座談会で大阪の劇場事情と比較し、「芝居をつくる、という一番の目標以前に考えるべきことが多い大阪から来る私たちには、北九州芸術劇場のスタッフさんと一緒に公演準備を進める中で、学ぶことも多いし、逆に大阪に還元できることもあるんじゃないかと考えているんです」と語っている。
企画は同劇場の若手スタッフ3名が担当。さかな公団の企画にクレジットされている黒崎あかね氏は、読売新聞西部本社版10月9日付夕刊で「演劇だけでなく、美術や音楽など多様な表現者が興味を持ってくれ、影響が広く波及していくような熱を帯びたものにしたい」とコメントしている。
全国有数の先進的公共ホールを持つ北九州だが、「地元で定期的に公演している小規模劇団は、他に10あるかどうか」(さかな公団代表・鵜飼秋子氏)という状況の中、地元に根づいた小劇場系カンパニーを育てていけるかどうかが問われている。
詳細は同サイト参照。
公演情報誌 / ステージ通信Q/CLOSE UP STAGE「”小劇場”を追求する新企画 ツドエmeets北九州」
http://www2.kitakyushu-performingartscenter.or.jp/stageq/vol26-2009/