舞台芸術のチラシは、1990年代前半まで映画と同じB5判が主流だった。A4判化が急激に進んだのは93年からで、A4判が多くなってくるとB5判が目立たなくなってしまい、現在ではA4判のほうが一般的になった。昔からのフォーマットを崩したくない一部カンパニーだけがB5判を続けている状態だ。
作成者別アーカイブ: 荻野達也
演劇の創客について考える/(14)「日本一の文化祭」都立国立高校「国高祭」のクラス演劇が教えてくれること
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高校の文化祭シーズンですが、全国にはクラス演劇の競演で有名なところがあります。東京だと都立青山高校「外苑祭」、都立日比谷高校「星陵祭」、東京学芸大学附属高校「辛夷祭」などが有名ですが、中でも3年各クラスによる演劇で「日本一の文化祭」と言われるのが、都立国立高校「国高祭」です。
演劇の創客について考える/(13)書店の在り方を一から考え直す『これからの本屋』、演劇の世界に通じる発想だらけ
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本が売れなくなっています。書店自体もネット書店に押され、リアル書店は激減しています。出版科学研究所(公益社団法人全国出版協会)の調査によると、2015年の紙の出版物の推定販売額前年比は、1950年の調査開始以来最大の減少率5.3%で、850億円が失われた計算になります。これはジュンク堂や有隣堂クラスの大型チェーンが2社潰れたのと同じ規模だそうです。全国の自治体の17%が「書店ゼロ」だそうです。
演劇の創客について考える/(12)2013年を契機に小劇場の集客は増加傾向にある
「事前精算限定のチケット販売システム」アンケート結果を見て考えたこと――当日精算の連絡なしキャンセルが10%いるのなら、ソーシャルチケットサービスの手数料相場5%のほうが安い
決済機能を持ったチケット販売システムを検討するため、3月に有限会社レトロインク(東京都三鷹市)がオンラインアンケートを実施した。2週間で118名から回答があり、集計結果を基に関係者が意見交換を重ねたが、次の2テーマに解決策が見出せなかったため、当面はシステムの製作を見合わせることを6月16日発表した。
宮崎県立芸術劇場は『三文オペラ』上演を宣言する前にもっと検証すべきことがあるのではないか、なぜ「演劇ディレクター」と情報共有しなかったのか
公益財団法人宮崎県立芸術劇場が企画制作する「演劇・時空の旅」シリーズ#8『三文オペラ』(作/ベルトルト・ブレヒト、演出/永山智行)が初日開場後に公演中止した問題について、株式会社酒井著作権事務所(旧・オリオン)に質問状を送っていた劇場側が、その後の方針を6月19日に公表した。「近い将来、改めて『三文オペラ』を上演する」と宣言している。
こまばアゴラ劇場管轄分のチラシ束親紙にラインナップ掲載、チラシへの関心喚起のため親紙のインデックス化を
2010年に「チラシ束への折込順を根本から見直そう」という記事で、チケットの発売状況に応じて「公演中」「前売中」「前売開始前」の3段階にブロック化し、それぞれに親紙を付けたらどうかと提言した。
小劇場演劇の〈引き出し〉を駆使して「死」と向き合った現在進行形の物語、アマヤドリ『ロクな死にかた』再演に圧倒される
すべてのアーティストにとって、「死」は必ず向き合うことになる究極のテーマだ。誰もが題材に出来るが、その本質に迫った小劇場演劇は意外に少ない。つくり手自身が若いという事情もあるが、「生」「死」を二律背反で描き、人生の貴さを訴えるものが多いように感じる。もっと視点を引いて、人間の関係性において「生きている」とはどういうことなのか、そこから見えてくる死生観を浮かび上がらせたのが、アマヤドリ『ロクな死にかた』である。