この記事は2006年12月に掲載されたものです。
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「全国区」を死語にしたい

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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地域の演劇人と話していると、「全国区」という言葉がよく出ます。人気のあるカンパニーを指して、「あそこは全国区だから」などと使います。京阪神はプライドがあるせいか、あまり口にしないほうだと思いますが、それでも耳にすることがあります。

私はこの言葉が嫌いで、関西在住のころも絶対に使いませんでした。最初から世界を二つに分けてどうするんでしょう。東京の演劇人は、若手であっても「全国区」なんて言いません。がんばればそこが「全国区」になると知っているからです。

「全国区」と口にする人は、最初から自分たちは「全国区」になり得ないとあきらめていませんか。世の中を線引きして、自ら目標を低くしていませんか。たとえ東京でなくても、がんばればそこが「全国区」でしょうが。


「全国区」を死語にしたい」への2件のフィードバック

  1. くりくりっくる

    演劇に限らないとは思いますが、東京の中心性といいますか、
    地域から見た場合、
     「全国区」=「東京区」:東京発信の情報に載る、東京で評判になる(それには東京公演を行うことが大前提)
    なので東京の人は言わない…ってことはないでしょうか?

  2. 荻野達也

    そうですね。マスコミが東京に一極集中しているため、東京にはローカル番組や地域誌という意識がほとんどありません。実際には東京限定の番組や雑誌もありますが、多くが全国で放送・販売されてます。なので、メディアで扱われること=全国に伝わることなのです。

    東京で話題になることは必要だと思いますが、必ずしも東京公演が前提ではないと思います。他地域の公演であっても、東京で話題になりさえすればいいのです。

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