この記事は2005年2月に掲載されたものです。
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1回目というだけで受ける価値がある

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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新国立劇場演劇研修所の1期生募集について、ウェブログ上でも様々な意見が飛び交っています。

京都での議論応募期間についてのご意見も拝見しましたが、私は興味があるなら絶対応募したほうがいいと思います。なぜなら、どんな制度でも創設直後は混乱していてチャンスが大きいから。これって大事なことだと思います。

決して選考が甘いというわけではありませんが、最初は前例がないので、なにが起こるかわからないわけです。初年度だから今後を探るために様々な人材を採りたいという考え方もあるはずで、制度が固まったあとでは落ちてしまうような人も、最初は通ってしまう可能性があるわけです。

これは私の経験からも言えることですが、制度の1回目は特に穴場です。芸術文化振興基金の1回目(1990年)をご存知の方は思い出してください。当時は全く知られておらず、いま思えば非常に稚拙な申請書でも採択されたはずです。新設の資格試験や制度申請も、1回目は通りやすいと感じます。

私の強烈な思い出は共通一次試験かな。2回目(1980年)までは非常に簡単で、苦手科目で差がつかず、普通なら難しい難関校に入れた人も多かったと思います。私は現役で3回目を受け、いきなり難しくなって挫折を味わいました。もう1年早く生まれていたらと、悔しがったものでした。

私の格言「1回目というだけで受ける価値がある」。受験チャンスがある方は、無理をしてでも受けるといいでしょう。

応募を知らなかったという人は仕方ないんじゃないですか。ニュースで報じられ、サイト上で告知しているのですから、それは世の中の動きを知らないということでしょう。インターネットの普及していない芸術文化振興基金の1回目なんて、本当に誰も知りませんでしたよ。募集要項・願書が郵送請求というのは、私もナンセンスだと思います。なぜダウンロードさせないのか。けれど、それを差し引いても黙って見過ごすのはもったいないと思うのです。


1回目というだけで受ける価値がある」への2件のフィードバック

  1. たにせみき

    応募すれば、合否はともかく、その個人データが関係者の目に触れる、というメリットもあると思います。
    次からの案内も送られてくる可能性も生まれるでしょうし。

    いま、北九州でもチラシを配布してます。
    応募に間に合わなくても、その存在を喧伝するだけでもいいかと思って。

  2. しのぶの演劇レビュー

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