制作者は、演劇という狭い世界から離れた自由な視点を持たなければなりません。他ジャンルの宣伝やサービスを大いに学ぶべきですが、今年最も刺激を受けた存在は、なんと言っても千葉ロッテマリーンズが矢継ぎ早に展開した一連のキャンペーンではないでしょうか。
開幕戦の過激な楽天挑発ポスター、交流戦での挑発ポスター第2弾と対戦相手を詰め込んだオリジナル弁当、6月28日・29日首位攻防戦での「360度ビアスタジアム」、最近ではロッテ「グリーンガム」TVCFが印象に残っています。
ポスターも話題になりましたが、「360度ビアスタジアム」はものすごい企画でした。球場を全席自由にして、試合途中の移動も可能。入場料も通常最安値の外野自由席1,600円より安い一律1,500円。通常5,200円のネット裏だって1,500円! さらに魅力的なのが、野球観戦に付き物の生ビールを半額の300円にしたこと。飲み物だけならカープの「飲み放題セット」もありますが、これは安い。さほど野球ファンではない人にとっても、「これなら行ってもいいんじゃない?」と思わせる内容です。素晴らしい。
このような機動的な企画の場合、販売済みの年間指定席との兼ね合いが問題になりますが、スポーツ各紙によると、この2連戦は韓国開催が予定されていたのがシーズン前に中止となったため、元々年間指定席(シーズンシート)の対象になっていなかったようです。シーズンシート購入者には別途招待券を郵送することで対応しています。
「川崎市宮前区の税理士・FPのスポーツコラム」でも書かれていますが、これまでのプロ野球の発想では、こうした企画はたとえ実現したとしても、人気のない消化試合だったでしょう。それをペナントレースたけなわの首位攻防戦で敢えて仕掛け、千葉マリンスタジアムのリーグ戦平日ナイトゲーム観客動員記録更新を狙ったところが、球団の強い意思を感じさせます。
これまで同スタジアムの記録は1万5,632人でしたが、もちろん軽々とクリアしました。28日は2万5,012人、29日は2万3,838人。試合はホークスに連敗しましたが、企画力では球界に敵はいないのではないでしょうか。
マリーンズの荒木重雄企画広報部長はこうコメントしています。
球場を劇場に、野球を演劇に置き換えたい言葉です。
プロ野球やJリーグのサービスは本当に参考になります。各チームの公式サイトを総覧し、研究してください。パ・リーグ、J2の工夫を学んでください。
様々なサービス!
小劇場の制作さんなら一度は見た事のあるサイト、fringeに載ってた記事。 「今年のマリーンズは優省上の価値がある」 こんなサービスをしてた事すら知らなかった・・・。 なさけねぇ。 いやぁ、プロ野球、サッカーなどのサービスはすごいですね。 舞台も見習えばいいの…
短期集中企画!千葉ロッテマリーンズに学べ その2
fringeという演劇のプロデューサーサイトや、 マリンブルーの風で既出ですが、 今年のロッテは、宣伝戦略もすごかった。 優勝した今から振り返って、ロッテのチョコよろしく、 おいしいとこ、いただきたいですね。 特に好きだったのは、楽天挑発ポスター、 一つだけ、紹…