『新建築』7月号に載っているまつもと市民芸術館の舞台機構を見て驚愕しました。
この主ホール(最大1,800名)は田の字型の四面舞台を持つのですが、なんと後舞台にロールバック客席(400名)が収納されています。こちらの平面図の後舞台にある「ロールバック式客席」がそれ。この壁に小ホールでよく見られる階段式客席が収納されているのです。同館では、このロールバック客席部分を「実験劇場」と呼んでいます。
仙台の芸術評論ウェブログ「anode」が七夕の日に立ち上がりました。1年の期間限定プロジェクトでしょうか。せんだい演劇工房10-BOX、せんだいメディアテークの関係者を始め、11名の方が筆者に名を連ね、それぞれの得意分野に文章を寄せています。
昨日は青山ブックセンター倒産のニュースで、皆さん衝撃を受けているようです。東京以外の人には実感を伴わないと思うので地元のものに例えると、大阪なら心斎橋アセンス、名古屋ならヴィレッジヴァンガードが全部なくなるようなイメージでしょう。出版業界紙『新文化』サイトに撤収風景の写真が載っていますが、これは切ないですねえ……。
アートネットワーク・ジャパン(ANJ)が運営している廃校プロジェクトの豊島区・旧朝日中学校。そこで実際にワークショップをしている様子が、「Ashleycat’s Eternal banana.」で紹介されています。東京芸大音楽学部音楽環境創造科の実践演習(プロジェクトと呼ぶそうです)の一環ですね。
写真と文章を読むと、なかなか快適な環境のようです。すでにク・ナウカの倉庫もあるとか。
8月に入ると、「dance and media 2004 / TOKYO」のワークショップも旧朝日中学校が会場になります。一般の方が訪れる機会も増えていくことでしょう。
『ミュージック・マガジン』5月号の記事が引き金になって、下北沢周辺の再開発計画が一般の人々にも大きな話題になっています。これは道路の計画ですが、小田急線複々線化工事と併せて地元では以前から説明会が開かれており、fringeでもその動向は注視しています。この件について演劇人の関心も高まり、メールもいただくようになりましたので、私の考えを書いておきたいと思います。
「blog branch of ka-i-ka-n.」に舞台・テレビジョン照明技術者技能認定のことが書かれていて、興味深く拝見しました。確かに技能認定の有無と実力は全く関係ないわけで、それが現場に軋轢を起こしているのだとしたら、なんのための制度かということになるでしょう。
私は逆に制作者には資格が欲しいなと思っている人間です。学芸員資格や司書資格と同じ性格のものを考えています。いずれきちんと提言したいと思いますが、資格で差別化を図るのが目的ではなく、制作者として最低限の知識や理念を身に着けるための指針として、資格取得の条件が示されるとよいと思っています。そうすれば、大学のアーツマネジメント課程などは、必ずそれに沿ったカリキュラムにするはずですから。