『ユリイカ』7月号(6月28日発売)が小劇場特集を準備中です。表紙は江本純子(毛皮族)、土屋亮一(シベリア少女鉄道)、三浦大輔(ポツドール)、本谷有希子(劇団、本谷有希子)の各氏になるようです。
作成者別アーカイブ: 荻野達也
接客は〈想像力〉だ
公演のフロントスタッフというのは、特殊な技能を要求する仕事ではありません。ホスピタリティを身に着け、お客様の立場になって考える姿勢があれば、普通は失敗することなどないはずですが、この基本が欠けている公演にまだ出会うことがあります。詰まるところ、接客技術というのは「こういうことをしたら相手がどう感じるか」「こういうことをするとどんな事態になるか」という〈想像力〉です。その〈想像力〉を共有することがフロントスタッフのクオリティであり、制作者に問われるセンスだと痛感します。
東京国立博物館表慶館
Ort-d.dが恐るべき公演を行なった東京国立博物館表慶館。雑誌『東京人』6月号の特集「建築を見に、美術館へ。」で、花組芝居の加納幸和氏がその表慶館を訪ね、文章を寄せています。
小劇場と四国独立リーグ
演劇は媒体に保存して流通出来ない特殊な表現ですが、同じ性格を持つものとして、私はスポーツの試合に例えることがよくあります。クリエイティブワークと興行が同時に行なわれ、ライブで観ないと意味がないという点で、スポーツは演劇とよく似ています。テレビ中継は多いですが、スポーツだってライブの臨場感は格別です。スポーツでも、興行主はテレビ観戦よりスタジアムに足を運んでくれることを願っていますし、中継されないマイナーな競技や試合の関係者はなおさらでしょう。演劇と同じ構造です。
オールツーステップスクールはなぜアフタートークをしなかったのか
こまばアゴラ劇場でオールツーステップスクール『メイキング・オブ・チェーンソー大虐殺』を観ました(5月5日ソワレ)。多くの方が指摘されているとおり、チェルフィッチュとスタイルが類似しています。チェルフィッチュのほうがさらに重層的で確信犯ですが、偶然とは思えません。作・演出の浅野晋康氏は明らかにチェルフィッチュにインスパイアされていますね。個人サイトの「NOTE」(2月9日付)にはこんな記述があります。
東京小劇場観劇速報
数日前から「東京小劇場観劇速報」を始めました。これは「注目のウェブログから」の中でも、公演期間中に観劇速報が書かれることの多いものを選び、そのRSSを最大本数表示したものです。同じ作品に対する感想を見比べたり、いま人気がある公演を概観するのに便利だと考え、私自身が「こんなページが欲しい」と思って新設したものです。最初は全国規模で予定していましたが、この条件を満たすのは東京に限られてしまい、この形に落ち着きました。
あなたもmixiですか
東京の小劇場で十指に入るシアターゴーアーの方が、観劇日記を始めたとのこと。これはぜひ「注目のウェブログから」にと思っていたら、残念ながらmixi。
ソーシャルネットワーキングの利点も理解しますが、 誰でも情報共有出来る場所で見識を広めてくださると本当はうれしいのですが……。
しかし、いまやソーシャルネットワーキングと言えばmixiになってしまいましたね。昨秋まではGREEだったのに。ソーシャルネットワーキングはパソコン通信と同じポリシーなので、シアターフォーラム出身者が惹かれるのも当然ですが、そこは小劇場の魅力を発信するためにご協力願えないかと……。
追悼・倉森勝利さん
本番10日前の作・演出の急逝を伏せて、笑い満載のバカ芝居を追加公演まで出してやり遂げた集団というのを、私はほかに知りません。関係者の心中を察するに余りあります。
業界の常識です
続・高校演劇の不思議
岩手県立花巻南高校演劇部の顧問の方によるウェブログ「ちょっとオジャマします。」によると、岩手では大阪のHIGHSCHOOL PLAY FESTIVAL(HPF)のような試みは普通のようです。さすが、演劇が盛んな土地柄だと思います。
さらには、IDなる高校生による制作サポート集団が一時期立ち上がっていた経緯もあります。照明の仕込みや音響の仕込みも、会館職員に指導してもらって生徒たちがやっているのです。