この記事は2010年10月に掲載されたものです。
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劇場・音楽堂法の議論について

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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福岡の高崎です。
劇場・音楽堂法の議論については、落ち着いてきた感がありますが、福岡という地域で活動する立場からの考えを書いてみようと思います。

これまでの議論や多くの人の意見を聞くところによると、演劇分野では劇場・音楽堂法に賛成する人が多数という印象を持っています。
若干補足すると、劇場・音楽堂法について(現在入手しうる情報の範囲で)十分な理解のある人の多数は、と補足した方が良いかもしれません。

有識者の多くは「総論賛成、でもこの一部分には配慮が必要。」という姿勢の方が多いようです。
この場合の意見表明では、総論賛成は一言ですんでしまいますが、各論への言及はそれなりに文章量が多くなるので、印象としては反対意見に見える向きもあるかもしれません。
しかし、ちゃんと読んでいけば、十分な理解がある人の大半は劇場・音楽堂法に賛成であることが分かると思います。

今後、劇場・音楽堂法の理解がすすめば、この多数は圧倒的多数に進むことも間違いないでしょう。現時点において、劇場・音楽堂法が成立するかどうかは流動的ですので、関係者の大半が賛成であるということが正しくこの業界から発信されることが、もっとも重要だと考えています。

劇場・音楽堂法に期待している効果は、舞台芸術の地域間格差の是正が一気に進むという点です。私はこの問題を、今の日本の演劇環境でもっとも重要かつ緊急に取り組む問題とみていますので、劇場・音楽堂法はできるだけ早い成立を望んでいます。

もちろん各論の部分で、配慮して欲しいこともあるのですが、そこへの言及は、印象として、私の賛成という意図があやまって伝わる可能性もありますので、時期を改めたいと思います。