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日本経済新聞大阪本社版3月27日付朝刊が、大阪現代演劇祭〈仮設劇場〉デザインコンペ(2003/10/31付本欄既報)、大阪城ホール西倉庫を活用した「ウルトラマーケット」(2004/3/24付本欄既報)などの最新情報を伝えている。

仮設劇場の大賞を受賞した北海道佐呂間町の建築家・五十嵐淳氏の「仮設劇場WA」は、2005年3月までに建設地を決め、4~5月に実際の公演を行なう。

ウルトラマーケットの次回公演は、5月17日~23日に南河内万歳一座+天下の台所改善隊プロデュース『日本三文オペラ~疾風馬鹿力篇~』が決定しているが、記事によると11月にも実験公演を予定しているという。内藤裕敬氏(南河内万歳一座主宰)は、「広く、高さもあり、自由な発想を具現化できる数少ない劇場で、OMS以上の可能性を感じる。倉庫内劇場という全国的にも珍しい演劇空間として、来年以降、本格利用できるよう関係者に理解してもらえれば」と語っている。

記事では精華小劇場(2003/9/10付本欄既報)の動向にも触れ、住民と調整が進んでいるとしている。「地域行事への貢献など地元の理解を得られれば、今秋にも開設する見込み」だという。取材は大阪文化担当・林隆之記者。

内藤氏は大阪現代舞台芸術協会(DIVE)の新劇場獲得部会長を務め、年頭に発行された会報第6号では、「『そのうち誰かが作ってくれる』『誰かがなんとかするでしょう』『私たちは無力だから』と蚊帳の外を決め込むのは簡単だろうが、演劇の現場にいる者の意識がその程度ならば、誰かのふんどしを借りねば相撲を取れないママゴトとお考えになった方が良い。人気と経済と世渡りの道具のみに演劇を御利用下さい」と述べている。

劇場の獲得という演劇制作に直結するテーマだけに、劇作家・演出家だけでなく、ぜひ関西の専任制作者も前面に立っていただきたい。プロデューサーは劇場だけでなく、カンパニーにも必要だということを、関西の小劇場界には改めて訴えたい。

日経ネット関西版「関西演劇界に春風、仮設や倉庫で劇場代替──変幻自在さも魅力に」
http://www.nikkei.co.jp/kansai/culture/18658.html

大阪現代舞台芸術協会サイト「大阪現代舞台芸術協会会報第6号」
http://www.ocpa-dive.com/paper6.htm