新型コロナウイルス感染拡大で活動自粛を余儀なくされた芸術文化関係者を対象に、国の第2次補正予算で実現した文化庁「文化芸術活動の継続支援事業」。総額509億円の予算が組まれたが、9月11日までに採択されたのは約28億円分だという。
物事を本質だけで比較してはいけないときがある
私自身は、しっかり感染予防対策をした上でなら公演は続けてもよいという考えで、演劇がいかに脆弱な経済基盤の上に成り立っているかを実感してきたので、野田秀樹氏の意見書「公演中止で本当に良いのか」にある「観客の理解を得ることを前提とした上で、予定される公演は実施されるべきと考えます」、平田オリザ氏のNHK総合「おはよう日本」インタビューにある「製造業の支援とは違うスタイルの支援が必要になってきている」に異論はない。この主張そのものには全く同感である。
一方で、野田氏の「スポーツイベントのように無観客で成り立つわけではありません」、平田氏の「製造業の場合は、景気が回復してきたら増産してたくさん作ってたくさん売ればいいですよね」という比較が批判を集め、バッシングを受けた。誰もが例外なく厳しいコロナ禍の状況では、比較すること自体がおかしいという意見はそのとおりだと思うが、両氏の表現が本当に演劇界と世の中のギャップそのものなのか、問題点を自分なりに整理しておきたい。
『シアターアーツ』「2019AICT会員アンケート」、私の実験的・先駆的作品はパンチェッタ『Ten』、「シアタートラム ネクスト・ジェネレーション」に期待
4月末発行予定のAICT(国際演劇評論家協会)日本センター『シアターアーツ』(晩成書房)64号に掲載される「2019AICT会員アンケート」に参加させていただいた。
私が選ぶベストワン2019
日本劇団協議会機関誌『join』の「私が選ぶベストワン2019」に参加させていただいた。2月末発行予定の96号に掲載されるそうだ。
演劇の創客について考える/(28)DULL-COLORED POP「福島三部作」でカルチベートチケットをやってみる
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文化庁の補助金は法人限定でいいが、基金の助成金を法人限定にするとどういうことになりそうか。
芸術文化振興基金の助成制度は、現在では任意団体であるふつうの劇団でも申請ができます。
しかし、この制度を「法人でなければ申請できない」というように変えようとしている噂を聞きました。
あくまで噂ですので、実際のところはわかりませんが、もしそうなった場合にどうなるのかということを考えてみたいと思います。
あくまで、仮定の話としてご覧ください。
結論から言えば、国内の演劇シーンを長期で見た時に、得策ではないと思われます。
その企画に「××初」と銘打つ前に、本当に初めてなのかネットで広く呼び掛けて検証してもらえばいい
演劇公演の宣伝文で、「××初」と銘打たれていることがある。本当にそうだろうかと思い、調べてみると前例があったケースを、この1年間で複数体験した。普通の間違いならスルーするが、明らかに歴史的事実と反する場合は、主催者に連絡したり、ネット上で誤りを指摘することにしている。そうでないと、前例自体がなかったことになってしまい、先達の記録が失われてしまうからだ。保存出来ない舞台芸術だが、その記録までなかったことにする行為を私は許せない。演劇人は著作権侵害には敏感だが、こうした公演自体の名誉を棄損する行為にも、もっと注意を払うべきだと思う。
『シアターアーツ』「2018AICT会員アンケート」、私のベスト5は『百年の秘密』『九月、東京の路上で』『サマータイムマシン・ワンスモア』『1961年:夜に昇る太陽』『郷愁の丘ロマントピア』
4月末発行予定のAICT(国際演劇評論家協会)日本センター『シアターアーツ』(晩成書房)63号に掲載される「2018AICT会員アンケート」に参加させていただいた。
私が選ぶベストワン2018
日本劇団協議会機関誌『join』の「私が選ぶベストワン2018」に参加させていただいた。2月末発行予定の93号に掲載されるそうだ。