映画業界の創客努力

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創客の先達として、映画業界の動向は常に注目する必要がある。「映画館に行こう!」実行委員会による全国の劇場上映スケジュール配信と、映画演劇文化協会による「午前十時の映画祭」について触れておきたい。

「映画館に行こう!」実行委員会といえば、2004年からの「夫婦50割引」、05年からの「高校生友情プライス」キャンペーンで知られる。「高校生友情プライス」は平均利用率1%で09年に終了したが、「夫婦50割引」はキャンペーン前の映画人口比3%が平均7%を超えるようになり、映画ファンが延べ700万人増えた計算になるという。このため07年のキャンペーン終了後も正規の割引制度として全国の映画館で定着した。素晴らしい成果だと思う。

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地域のアートマネージャーの雇用環境3

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(続き)

このようなシステムが出来ることで、人材の遠隔地への流出も減少するだろうと思います。それでも100%のアートマネージャーがその地域にとどまるわけではないので、新たな他地域の人材がはいってくる余地も確保されます。このあたりはバランスが大切なところです。

このシステムが実現した場合でも、その地域でのアートマネージャーのキャリアアップというのは望みにくいのですが、それでも大きな前進だろうと思います。キャリアアップについては、都市圏や県単位で嘱託の係長ポストと課長ポストを用意出来ればクリア出来そうにおもえますが、これについては将来の課題ということでここでは考えないことにします。

人材の育成を考えるときに、雇用環境の問題はやはり重要な要素です。一定規模の需要と供給を確保しなければ、健全な雇用環境は成立しません。
近隣市が雇用の面で連携して、一定規模の需要と供給を確保し地域アートマネージャーの健全な雇用環境を実現すれば、アートマネジメント人材の育成もすすみ、地域の芸術文化環境は大いに前進するでしょう。

(終わり)

劇場主催公演の開演時間に劇場はもっとコミットを

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こまばアゴラ劇場「冬のサミット2009」に参加した突撃金魚の公演日程について、ブログ「休むに似たり。」が疑問を呈した。2/23(火)~2/24(水)の平日2日間3ステで、千秋楽が18時開演だったことについて、「誰を呼びたいのか、さっぱりわかりません」と指摘している。これに対しフェスティバルディレクターの杉原邦生氏が、コメント欄で次のように回答している。

公演スケジュールについては、毎回6~7団体の公演日程を調整するため、どうしても公平にはならないのですが、できるだけ多くのカンパニーをご紹介できるように実行委員会の方で頭を抱えながら組ませていただいております。
開演時間については概ね各カンパニーの判断になっております。

18時開演というのは、昨年議論になった「シアタートラム ネクスト・ジェネレーション」でのtoi平日18時半開演よりも早い。社会人の観劇は非常に難しいのではないだろうか。

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制作者がドラマトゥルクを名乗る必要があるのか

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小劇場界でもドラマトゥルクというクレジットを散見するようになった。

ドラマトゥルクという職能は重要だと思うし、余裕があるならそうした専門スタッフを置くことは意義があるだろう。ただし私が疑問に思うのは、ドラマトゥルクという概念が一人歩きしてしまい、制作者とは全く別にドラマトゥルクという職能が存在するかのような風潮にあることだ。

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どんなカンパニーでも東京なら3,000人動員出来る

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若手カンパニーにとって、動員の目標はまず1,000人、そして次の目標が3,000人になる。3,000人を超えれば公演収支にもある程度の余裕が生まれ、「業」としてのカンパニー経営が見えてくる。演劇を「業」として成立させるためには、やはりこれぐらいの観客は獲得しなければならない。動員がすべてではないが、表現活動を継続するための目標値として、すべてのカンパニーが自覚すべき数字だと思う。

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地域のアートマネージャーの雇用環境2

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(続き)
また、その方にとってもその地域で培った人脈が、次の職場では十分に活用できないということになります。他の分野もそんなに変わらないと思いますが、演劇でいうとその地域の表現者との人脈や信頼関係は、仕事をする上でもっとも重要な財産です。

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いまの東京の小劇場界を盛り上がっていると感じている人は、大きな勘違いをしていると思う

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ラッパ屋の本格的公演再開における、鈴木聡氏のインタビューに共感する点が多い。

「若い劇作家はうまい人が多いが、私小説的なナイーブな世界を描く人が圧倒的に多い。観客もわかる人だけが見てくれればいいという傾向が強まった」

小劇場演劇(小劇場)の作品ごとのクオリティは、確かに高まっているかも知れない。けれど、作品のクオリティが高まることと、小劇場が盛り上がることとは全く違う。いまの東京の小劇場界を盛り上がっていると感じている人は、大きな勘違いとしていると思う。作品のクオリティが高まることで、狭い小劇場界の密度が濃くなっているだけで、小劇場の間口が広がっているわけではない。間口が広がらずに密度だけが濃くなると、身内度がどんどん増していくわけで、観劇人口を増やすにはむしろ逆効果ではないかと感じる。

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劇場をめぐる”200″というキーワード

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 わたしの周りだけかもしれませんが、最近よく話になるのは京都にはやっぱりもう少し劇場が必要じゃないかということです。
 京都の小劇場演劇やコンテンポラリーダンスを語るときによく知られている京都芸術センターは、審査制・無料・最長三ヶ月独占可能という稀有な場所ではありますが、ここは稽古場としての施設です。「フリースペース」「講堂」と呼ばれる場所で公演が行われることもありますが、物理的な制約もあって舞台上演の場所として完璧とはちょっと言いがたいのです。

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仙台・きらく企画解散と「あべひげ」阿部立男氏逝去に思う

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「杜の都の演劇祭2009」の盛況が続く仙台で、この冬衝撃的なニュースが続けざまに飛び込んできた。

まずは、きらく企画が2009年12月をもって解散し、運営していた「GalleryOneLIFE」も閉館するという突然の発表。きらく企画は1998年8月設立で、当初はカンパニー形態で公演を打っていたが、2000年から仙台ではめずらしい完全な演劇企画集団となり、若手ながら幅広いスタッフィング・キャスティングで仙台圏を代表するプロデュース作品を届ける存在となった。04年2月には東京国際芸術祭リージョナルシアター・シリーズに仙台から初参加を果たし、ここで彼らの名前を知った東京の演劇ファンも多いのではないかと思う。

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地域のアートマネージャーの雇用環境1

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:
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地域演劇において、アートマネージャーと呼べる職業は、一部の大都市をのぞけば文化行政関連部署(芸術文化財団や公共劇場など)にしかいない。といっておおよそ間違いないでしょう。
今回は、地域のアートマネージャーの雇用環境について考えてみたいと思います。

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