その5:本格的劇評は複数筆者により比較出来る形で実名掲載する
レビューサイトは匿名・ハンドルネームの短いレビューだけを掲載すればいいというものではありません。当然、長文で読み応えのあるレビューも掲載されるべきでしょう。これは実名で書いてほしいし、同一作品に対して必ず複数の劇評が対比される形で掲載してほしい。批評家から作品への一方通行ではなく、批評家同士も絶えず相互批判にさらされてほしいと思います。提言の締めくくりとして、そのことに触れておきます。
その5:本格的劇評は複数筆者により比較出来る形で実名掲載する
レビューサイトは匿名・ハンドルネームの短いレビューだけを掲載すればいいというものではありません。当然、長文で読み応えのあるレビューも掲載されるべきでしょう。これは実名で書いてほしいし、同一作品に対して必ず複数の劇評が対比される形で掲載してほしい。批評家から作品への一方通行ではなく、批評家同士も絶えず相互批判にさらされてほしいと思います。提言の締めくくりとして、そのことに触れておきます。
その4:評価は公演初日を基準として日程後半はリミットを設ける
かつて一世を風靡した週刊演劇ニュースレター「初日通信」。1984年~96年に毎週発行された郵送の劇評で、現在のネットによるレビュー文化の基礎を築いた存在でした。その名のとおり、「初日に観て、楽日に間に合う」をキャッチフレーズに、自腹(招待は拒否されていたはず)で観劇して木曜日に発行されていました。すべて初日に観劇するのは物理的に不可能で、公演期間が2週間ある場合は前半のどこかで観る感じでしたが、公演期間が1週間を切る場合は初日か2日目に観て木曜発行号に載せ(首都圏なら土曜日には届く)、日曜の楽日に間に合うことを目指されていたのだと思います。
その3:映画/コミックスのベスト5で書き手の趣味嗜好を伝える
匿名・ハンドルネームのレビューを見ていて、読者としていちばん欲しいと思う情報は、その書き手がどんな趣味嗜好を持っているかということです。いくら星の数が多くても、自分と趣味が正反対の人ならどうかと思いますし、ユーザーを登録制にしたところで自作自演や関係者の書き込みを完全に防ぐことは難しいでしょう。ならば自分と近い感性を持つ書き手を見つけ、「この人が評価しているなら観てみよう」と考えたほうがいいのではないかと思います。
その2:芸術面と制作面を別々に評価・採点出来るシステムにする
これはすでに採り入れているレビューもありますが、評価・採点する場合は作品の芸術面とは別に、制作面を独立させた欄を設けるべきだと思います。「えんげきのぺーじ」などで、「受付が悪かったので★マイナス1個」のような記述を見かけることがありますが、芸術面と制作面を一緒に総合評価してしまうと、せっかくの指摘が薄まってしまうように私は感じます。つくり手にはっきり自覚させるためにも、「芸術面:★★★★、制作面:無星」と表示したほうがよいのではないかと思います。
もしfringeを開設していなかったら、その余力で私は観客向けのレビューサイトを構築していたと思います。「えんげきのぺーじ」を凌駕する日本一のレビューサイトを目指していたでしょう。「fringe.jp」というドメイン名は、そのために使われていたと思います。
「えんげきのぺーじ」は、もともとNIFTY Serveシアター・フォーラムの敷居の高さに反発した西角直樹氏が、誰でも気軽に感想を書き込める場をつくりたいと設けたものですが、敷居を低くしすぎたために、観客とつくり手双方に影響を与えるべきレビューの役割が薄れてしまったように感じます。一行レビューというコンセプトは悪くないけれど、レビューサイトとしてのミッションが不在なわけです。それは詰まるところ、小劇場界を巡る現在の環境を肯定するか、否定して変えたいと思うかの違いだと思います。
遅ればせながら『のだめカンタービレ』一気に読みました。これくらい話題になると、男が電車の中で読んでも平気ですね。
このところスパムの絨毯爆撃が続き、掲示板・ウェブログとも連日被害に遭っています。
出来るだけ迅速に対応していますので、読者の方にはなにもないように見えるかも知れませんが、この状況を保つには、それはそれは多大な労力が注ぎ込まれているのです。
いまや、サイト更新に当てる時間の半分がスパム対策だと言ってもいいでしょう。スパムがなければ、その分コンテンツを充実させることが可能なわけで、これは読者の皆さんにとっても損失ではないかと思います。
スパムが撲滅されることを心から願っています。
「地域で活動する演劇人にとって、賞はなかなか縁がない」と書きましたが、関西の数少ない演劇賞に十三夜会賞奨励賞というのがあります。
中国新聞が昨年11月から連載している文化面の大型企画「究める」。中国地域の若手アーティストを1名ずつカラー写真入り半7段で紹介するもので、文化部の今年の目玉企画のようです。1,600字前後の非常に大きな記事です。
美術、音楽、文学と続いて、14日朝刊から第4部「劇場にようこそ」が始まりました。演劇だけなのか、舞台芸術全般なのかまだわかりませんが、第1回はブンメシ舞台監督の村木克彰氏、第2回はPOP THEATRE Я俳優の西田純子氏と、小劇場系が続いています。