日本経済新聞大阪本社版が、12月2日付夕刊で「精華小劇場、売却の方針」という悲観的な見通しを掲載しました。
日経ネット関西版「存在感と裏腹、支援乏しく──精華小劇場、売却の方針」
存続を願う演劇人と、用地売却に伴う閉鎖を検討している大阪市を対比させる形の記事ですが、気になるのは登場している演劇人が、「演劇人にとっての使い勝手」ばかり強調している感があることです。招聘される側のモダンスイマーズはいいとして、大阪の演劇人はもっと別の視点から発言すべきではないでしょうか。
日本経済新聞大阪本社版が、12月2日付夕刊で「精華小劇場、売却の方針」という悲観的な見通しを掲載しました。
日経ネット関西版「存在感と裏腹、支援乏しく──精華小劇場、売却の方針」
存続を願う演劇人と、用地売却に伴う閉鎖を検討している大阪市を対比させる形の記事ですが、気になるのは登場している演劇人が、「演劇人にとっての使い勝手」ばかり強調している感があることです。招聘される側のモダンスイマーズはいいとして、大阪の演劇人はもっと別の視点から発言すべきではないでしょうか。
アーツマネジメント動画ブログ「ヒトミテ」が、王子小劇場を取材しました。12月4日付配信で玉山悟代表のインタビューを、次週も同劇場関係者が登場する予定です。
「ヒトミテ」は10月16日にオープンした地域のアーツマネジメント事例のインタビューブログで、アーティスト自身は扱いません。サイト名は「人を見て」から来ているそうです。「トヨタ芸術環境KAIZENプロジェクト」では、公開プレゼンテーション大会に残りました。
演劇関係では、金沢市民芸術村ドラマ工房ディレクターの金山古都美氏が11月13日付で配信されています。「ヒトミテ」を運営するアオキハルオプロデューサーは舞台照明スタッフなので、今後も小劇場関係者が取り上げられるのではないかと思います。
昨年、燐光群が沢野ひとし氏のイラストを使った宣伝用しおりを作成しましたが、前作に引き続きオノ・ナツメ氏のイラストを使っている壁ノ花団のしおりも魅力的です。「kanilla blog」に画像があります。私は同じキューカンバーが制作するGOVERNMENT OF DOGS東京公演で入手しました。
財団法人文化・芸術による福武地域振興財団の助成ですが、具体例に「文化施設運営」などが明記されている地域活動助成事業は、事業助成の範囲を超えた運営助成のようです。申請書の支出内訳書には給与・賞与、福利厚生費の欄があり、団体の常勤スタッフ人件費も対象に出来ると思われます。
平成21年度文化庁芸術団体人材育成支援事業(調査研究・情報交流)の締切が迫っていますが、この事業は文化庁としてはめずらしく、支援金額が対象経費の2分の1や3分の1ではなく、「自己負担金の範囲内で、かつ委託対象経費の範囲内」としか書かれていません。ということは、収入がないなら全額支援してくれることになり、リスクゼロで事業の企画が出来ます。
対象となる活動は、「芸術家、芸術団体の活動概況や分析等に関する調査研究、年鑑の作成、国内・海外情報の収集・提供、国内・海外作品の翻訳紹介等の事業のうち営利を目的としないもの」なので、例えばアートNPOがカンパニーの実態調査をしたり、地域の演劇人を視察のために東京へ派遣することも、全額これで出来るわけです。これまで演劇分野では年鑑発行が中心でしたが、創造環境整備に広く使えるのではないでしょうか。
なお、データベース構築などは過去に認められていますが、ホームページ運用費は外部への再委託であっても経費に含められないとありますので(応募要領9ページ)、ネットを使った情報提供などは対象外と思われます。
『ぴあ』が11月6日発売号のリニューアルで、従来の網羅型からセレクト情報誌へと大きく編集方針を転換しました。創刊以来のコンセプト変更ですから、内部でも激論があったと想像しますが、ネット上ではネガティブな評価も目につきます。検索はWebに任せ、雑誌はレコメンドというのでは、ぴあをスピンアウトした『東京カレンダー』の7年前の予言そのままで、ぴあ社員も悔しいのではないかと思います。
-IST零番舘閉館については、劇場側が仲介人を依頼した塚本修氏が「最終的に-ISTフェスティバルの終了する来年1月末まではコメントをひかえたい」と書かれているため、部外者には窺い知れませんが、現時点で劇場側の情報共有ブログを見て感じたことを3点挙げておきます。
NHKによる舞台収録時の明かり漏れや雑音に対する苦情が2公演で指摘されています。他山の石にすべき、観客の方からの貴重な意見です。
長谷川孝治氏の『地域と演劇 弘前劇場の三十年』、Amazonに入荷しました。
「制作者のためのブックガイド」にも、これを機にカテゴリー「地域で演劇を続けるには」を新設しました。
(参考)
『地域と演劇 弘前劇場の三十年』