この記事は2008年11月に掲載されたものです。
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舞台芸術に「次回」はない

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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NHKによる舞台収録時の明かり漏れや雑音に対する苦情が2公演で指摘されています。他山の石にすべき、観客の方からの貴重な意見です。

新国立劇場『山の巨人たち』(新国立劇場中劇場)では、「かのこの劇場メモ~半券の余白」がカメラの光漏れに抗議した筆者へのNHK・劇場側の対応を5回に渡って紹介。the company『1945』(世田谷パブリックシアター)では、「某日観劇録」が「脚本を乱暴にめくる音とそのための手元灯が非常にうっとうしかった」と書いています。NHKだけでなく、そうしたカメラマンに撮影させた制作者の責任を問うています。

私も客席で他の観客の携帯電話から漏れる光を許せないタイプなので、お二人の気持ちはよくわかります。「かのこの劇場メモ」は劇場担当者の「次回から気をつけます」に、「再現性がないからこその舞台に関わる人間の発言とはとても思えない無神経さ」と激怒されています。確かに、舞台芸術に関わるスタッフが「次回から」と言ってはダメでしょう。

かのこの劇場メモ~半券の余白
「『山の巨人たち』を観る(あるいは観なかった)」
「『山の巨人たち』で私が怒っている理由(その1)」
「『山の巨人たち』で私が怒っている理由(その2)」
「『山の巨人たち』で私が怒っている理由(その3)」
「『山の巨人たち』で私が怒っている理由(その4)」

某日観劇録「the company『1945』世田谷パブリックシアター」


舞台芸術に「次回」はない」への3件のフィードバック

  1. かのこ

    ご紹介いただきましてありがとうございます。
    ちなみに「某日~」の方にもコメントありますが、
    「山の巨人~」と「1945」は同じ収録会社(Nの
    子会社)です。
    実際、Nの子会社の収録の責任者と名乗ったH氏から
    謝罪の電話があった時に「実は今日も世田谷パブ
    リックシアターで収録にきておりまして」と
    おっしゃっていたので、なんと連日同じスタッフで
    似たようなことをやっていたのかと知ってさらに
    びっくりです。

  2. 六角形

    私もご紹介ありがとうございます。読者のかたから指摘を受けてかのこさんの被害を知りましたが、別々の担当者ならまだしもまさか同じ収録責任者とは思いもせず。

    世田谷パブリックシアターには収録のために来ていたとのことで、ひょっとしたら私が見た「たしなめた招待客と思しき人」が責任者だったのかもしれませんね。でもそれなら前半の早い段階で、多少芝居の邪魔になってもいいから指摘してほしかったです。

    私の場合は後半に直ったのですけど、それでもロビーのスタッフに苦情を直接伝えておいたほうがよかったかもしれない、と今になって思います。自分が制作スタッフの立場だったとして、直接お客さんから苦情を言われるより、後でブログに書かれるほうが嫌ですから。でも苦情を伝えるのにもエネルギーが必要なんですよね。難しいです。

    ところで「うっとおしかった」がつづり間違いなので、「うっとうしかった」に本文を直しました。こちらの引用も直してていただけると助かります(恥ずかしい・・・)。

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