芸団協サイトのリニューアルした芸能花伝舎・芸団協セミナーのページに、「セミナー On The Net」というアーカイブが出来ました。
まだ準備中のコンテンツもありますが、2007年10月23日に開催された「制作者のためのテーマ&トーク」Vol.6を特別公開した「公共劇場と劇団~支援について考える」は、要約ながらかなりのボリュームで、当日の雰囲気がよく伝わってきます。ゲストの矢作勝義氏(世田谷パブリックシアター)の歩みと共に、劇場の沿革もわかりやすく解説されています。
別の仕事をしながら劇団活動を続け、小劇場の置かれている状況を身を持って体験されてきただけに、共感する部分も多いのではないかと思います。終盤、助成金の在り方に話題が及ぶところでは、主催公演にしか助成金が出ない現状を改め、劇場の貸館行為に対して助成してもいいのではないかという、非常に現実的な提言もあります。
矢作氏は「誰もやる人のいないような仕事を、こつこつと拾い集めてやってるんです」と語っていますが、その代表例がこれじゃないでしょうか。こうした蓄積された情報が指定管理者制度で引き継がれるのだろうかという思いが、トークの中の危惧につながっていると感じます。