この記事は2008年11月に掲載されたものです。
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ネットセミナーでひじてつを喰らわされた

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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FPAPの高崎です。
fringeサイトでも取り上げていただきましたネットセミナー「海外研修サポートセミナー2008」が、昨日終了しました。

アートマネジメント系のセミナーをインターネット中継して、地域のアートマネージャーの研修環境をよくしようという狙いの企画です。
企画自体は技術的な課題は残るものの、大きな成果を残したという手応えを感じることができました。

このセミナーの中で、ひじてつを喰らわされたような思いになったことがありました。

「海外研修サポートセミナー2008」では、文化庁の新進芸術家海外研修制度を活用するなどして、海外研修された方が研修のことを発表します。
そしてこの発表に先駆けて、午後6時から文化庁の担当者が同制度の説明をするわけです。
その配付資料の中に、応募の窓口となる推薦団体の一覧があるのですが、この推薦団体64団体が、なんと全て東京に所在しているのです。

東京以外の地域には、推薦団体が一つもないのです。
推薦団体の住所はすべて、○○区ではじまり、他県に推薦団体がないからこそ可能な住所表記のされかたになっているのです。

中央一極集中に一石を投じる企画が進行する中で、このような冷徹な事実が突きつけられ、あたかもひじてつを喰らわされたような思いになったという次第です。

(補足)
都道府県・政令指定都市担当部署も、推薦団体となることが可能です。しかしながらそういった所に、芸術に造詣の深い方がいる可能性は低いでしょう。応募者の活動の意義を明確に認識することも難しいでしょうし、応募者を海外に送り出すために、熱のこもった書類を作成してくれることも期待薄と思われます。