この記事は2007年1月に掲載されたものです。
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「小劇場スケジュール」新体制と「キタで芝居を見る」終了

カテゴリー: fringeのトピック以前 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 荻野達也 です。

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観客の方が入手されたチラシを元に自発的に作成されている「小劇場スケジュール」のリニューアル東京版新設された関西版が年明けから正式リリースとなりました。これに伴い、中部地区版と併せてfringeトップページ左上にリンクを設けましたのでご活用ください。

これまで同スケジュールは上演期間7日以内の公演のみを対象としており、小劇場でもロングランを提唱するfringeとしては参考としてのご紹介にとどめていましたが、今回上演期間のしばりがなくなったことに加え、網羅情報のない関西では貴重な資料になると判断しました。関西版は京都に強い京都市東山青少年活動センターサイト「舞台暦」と併せて見れば、より充実するでしょう。

東京版もXOOPSで構築され、工夫されています。「CoRich舞台情報!」に主催者側が公演登録するのが理想ですが、すべてを網羅するのは難しいと思います。「小劇場スケジュール」は網羅型リストとして価値ある情報です。

関西版の「サイト解説」にも書かれていますが、同スケジュールは観客の方が趣味で作成されているもので、転勤で大阪を離れられたら終了します。引き継ぐ方がいればいいのですが、これまで関西で演劇情報ポータルが定着しなかったことを思うと、難しい気がします(いまきちんと更新されているのは「空の下」「日々のたのしみ」ぐらいでしょうか)。

中身のある情報を発信していた「キタで芝居を見る」も、12月31日をもって更新を終了しました。関西の有力レビュアーが数多く参加し、信頼のおけるサイトでした。半期ごとに発表されたベストアクトは、関西の演劇人にとっても刺激になったのではないでしょうか。その挨拶の中で主宰のoto氏が書かれている一文は、関西の演劇関係者が真摯に受け止めるべきだと思います。長年演劇を観てきた方が、OMS全盛期と比較して実感されていることですから。

劇場が無くなったり稽古が出来る公共施設がなくなるのはもちろん寂しいことですし、痛手だとは思うのですが、それってなかったら出来へんの?って疑問もあるんですよね。いや、単なる一観客なので作る側の方の大変さは想像できないほどなのでしょうけど。単一共同体の中での発表会としての公演なんていうんじゃなくて、映画や落語や音楽よりも、劇場に足を運ばせようとするような宣伝だったり、作品作りをあんまり感じなくなっているのもサイトをやめる一因かなぁと思うんですよね。

本来、演劇情報ポータルは主催者側が提供すべきものだと私は思います。それを観客の方が自らつくられるのは、小劇場が面白いというモチベーションがあってこそです。演劇関係者は観客がクチコミで広めたくなる作品をつくらねばなりません。


「小劇場スケジュール」新体制と「キタで芝居を見る」終了」への1件のフィードバック

  1. 日々のたのしみ

    観劇カレンダー1??3月分更新しました。

    なんだかいろいろ予定があるので、道すじをたてるため3月分まで更新しました。
    でも、3月分はまだあまりないです。
    インディペンデントなどは更新されていますが、アップされていない小屋も多いんですよね・・・。
    1月は行く、2月は逃げる、3月は去るともいいます…

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