京都観光のキャッチコピーと言えば、JR東海の「そうだ 京都、行こう。」が有名ですが、京都市の「日本に、京都があってよかった。」もインパクトがあります。
自信があるからこそ書けるこのコピー、対外的というより、むしろ京都市内で多数掲出されています。市民のプライドをくすぐり、自らの価値を再認識させることを狙っているのでしょう。
演劇のチラシやポスターも、宣伝以外の重要な目的として、関係者自身のモチベーション向上があります。印刷物を作成することで意識を高め、自分自身の退路を断ちます。印刷物のクオリティが高ければ、プライドも芽生えます。そのためにも、制作者は自信を持って他者に渡せるような印刷物をつくらなければなりません。
優れた印刷物には、宣材としての情報以外に、そうした集団や企画に対する凛とした姿勢が表われていると感じます。私が「無名だけど観てみたい」と思うのは、そうしたメッセージが込められているチラシです。