この記事は2015年4月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



芸術文化振興基金 7年間の都道府県別採択状況をみて

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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平成27年度の芸術文化振興基金の採択内定状況が公開されましたね。
http://www.ntj.jac.go.jp/kikin/about/results.html

このうち、現代舞台芸術創造普及活動(演劇部門)の採択を東京・非東京にわけてグラフ化したものが、以下の表です。
棒グラフは内定額の総額 青線は非東京の件数ベースでの比率 ピンクは金額ベースでの比率です。

スクリーンショット 2015-04-04 18.11.25

東京都以外の団体は、件数ベースでほぼ横ばい、金額ベースでは増となっています。
ここ3年ほどの件数ベースでの採択をみると、件数ベースで50%を東京に、残りの50%を東京都以外にという方針なのかもしれません。

首都圏の人口は、この国の1/3です。
これまでも言ってきたことですが、私は、東京という地域の重要性や特殊性を考慮するとしても、全予算の50%程度が東京に配分され、残りの50%程度を東京以外の地域に配分するのがバランスのいいあり方だという立場です。

文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)の演劇分野への採択額は、現代舞台芸術創造普及活動(演劇部門)の約2倍であり、ほとんど東京都の団体ですので、これを含めると、東京都の団体に落ちている予算は70%ほどになるでしょう。

この他にもいろいろな支援があるでしょうから、トータルで見なければなんとも言えないものはありますが、カンパニーの活動への支援については東京一極集中という状況だと思います。

演劇分野への総額が減ってきていることも気になります。株価は上がっており基金の運用益は増えると思うのですが、予算に反映されるのは時期のギャップがあるのかもしれません。