この記事は2011年12月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



CoRich舞台芸術!に期待するもの

カテゴリー: さくてき博多一本締め | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は 高崎大志 です。

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12月18日の荻野さんのエントリー「CoRich舞台芸術!」のクチコミはレビュアーごとの加重平均にすべきを拝読しました。
このエントリーの主要な部分について、まったく賛成です。その改善をすることにこれといったデメリットもなく、メリットのみがあるご意見だと思います。

残りの2割程度の部分、傍論の部分について、私とは立場が違う部分もありましたので、若干、補足させていただければと思います。

気になった点は、以下の2点です。
1)CoRich舞台芸術!の関東の状況のみを前提としている点
2)CoRich舞台芸術まつり!を中止してでもという点

荻野さんがおっしゃる状況は、今のところ、関東だけで起こっていることのように思えます。

北海道、東北、甲信越、北陸、四国、沖縄では、CoRich舞台芸術!の活用が不十分です(私は、地域演劇の制作者がCoRich舞台芸術!を活用しないという選択肢は8分どおりありえないという立場)。
ある程度機能している東海・近畿・中国・九州では、公演数が関東ほど多くないこともあり、それほど懸念するような状況になっていません。
残る関東の特殊な例だけが、前提とされているように思います。

もちろん荻野さんのおっしゃる改善は、他地域にとってデメリットはないので、これに反対する部分はありません。

そこで2)の部分になります。
CoRich舞台芸術まつり!はぜひ継続して欲しいと考えます。

私は、CoRich舞台芸術!が、東京一極集中の問題や日本の各地域が断絶せずに個性ある発展を続けるということについて、尊敬すべき思いを持っていると感じます(CoRichのネーミングにも関係するでしょう)。これは類似する他サイトが持っていないもので、私がCoRich舞台芸術!を高く評価する所以です。

そしてCoRich舞台芸術まつり!は、地域のカンパニーにとって、その地域に限定された活動という状況を、突破できる数少ないチャンスの一つとなりえるものです。地域間格差の緩和に一演劇サイトとして十分な可能性を持っています。有能な地域のカンパニー制作者は、どうこれを活用するかを考えています。
この数少ない地域に与えられたチャンスは、地域の制作者がいろいろな思考をして、成長するためにも貴重なものです。

荻野さんがおっしゃるとおり「これから演劇を観始めようという人の道案内になること」が重要な方針であったとしても、それ以外にも重要な方針があってもいいはずです。
できればそれが両立するといいと思います。関東のみで発生している問題に対応するためのシステム改善とCoRich舞台芸術まつり!が二者択一であるなら、私は迷わず後者に一票を投じます。

重複しますが、全体のご趣旨としては、観劇初心者が自分が見るべき芝居を簡単に選ぶことができるようになってほしい。ということだと思います。この主要なご意見について、まったく同感です。


CoRich舞台芸術!に期待するもの」への2件のフィードバック

  1. 荻野達也

    > 関東のみで発生している問題に対応するためのシステム改善とCoRich舞台芸術まつり!が二者択一であるなら、私は迷わず後者に一票を投じます。

    システムを改善しないと、このままでは「CoRich舞台芸術!」は小劇場フリークだけが集うサイトになり、アクセス数も頭打ちになるでしょう。そして、そのアクセス数の多くは関東が担っているのが現実です。

    彼らもビジネスですから、アクセス数が低迷して広告収入が低下すれば、サイトの存続自体が危ぶまれると思います。そうなれば、「CoRich舞台芸術まつり!」どころではありません。逆に新しい利用者を取り込み、サイトが存続していれば、「CoRich舞台芸術まつり!」のような企画も再開することが出来ます。

    こうした無料のサービスサイトは、いつ閉鎖されてもおかしくないという前提で考えないといけません。そこでなにを優先すべきか、その順番を考える必要があると思います。

    私も「CoRich舞台芸術まつり!」は意義のある企画だと思います。けれど、いまのままでは、いつなくなってもおかしくありません。それを存続させるためには、一時休止してでもサイトを改善する必要があると考えているのです。

  2. 高崎大志

    コメントありがとうございます。

    おっしゃるように、サイトの存続が危機的な状態でありアクセス数を増やすことが急務で、それが「CoRich舞台芸術!」の存続に関わるような状況ということであれば、「CoRich舞台芸術まつり!」より、アクセス数増加の対策が優先されるべきというのは、ごもっともなことと思います。

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