札幌市が、6月に行なった市民評価(事業仕分け)に対するパブリックコメントを募集している。本日8月16日が締切で、演劇に直接関係するものでは舞台芸術創作活動支援事業費補助金、ターミナルプラザことにPATOS、文化活動練習会場学校開放事業費が対象となっている。
この事業仕分けは分野ごとに学識経験者2名と市民4名が仕分け人を務めるもので、1事業あたり約45分で公開実施された。発言がそのまま議事録になっており、仕分け人がどんな印象や疑問を持っているか、行政(札幌市観光文化局文化部)がどんな考えを持っているかが非常によくわかる。他都市の演劇人も必見の内容だ。
仕分けの結果、ターミナルプラザことにPATOSはNPO法人コンカリーニョとの協働が評価されて現行どおり、文化活動練習会場学校開放事業費は運営方法の見直しが求められている。意見が割れているのが舞台芸術創作活動支援事業費補助金だ。
これは札幌市内の稽古場費用を1/2以内、年間60万円まで補助するもので、全国でもめずらしい内容だ。平成21年度は中堅からベテランの6団体が採択され、このうち劇団イナダ組と劇団千年王國は制度が創設された17年度から連続して採択されている。
特定のカンパニーを継続的に補助することの是非、上限金額を減らして広く浅く補助すべきなのか、稽古場代に困っているのはむしろ旗揚げ間もない若手ではないか、ベテランにはもっと別の制度(フランチャイズなど)がいいのではないか、どうやって効果を検証するのかなど、行政の担当者も交えて様々な意見が飛び交っている。
当事者である札幌の演劇人はぜひ自分の考えを寄せるべきだし、他の事業についてもコメントしてほしいと思う。本日必着である。