中国新聞が昨年11月から連載している文化面の大型企画「究める」。中国地域の若手アーティストを1名ずつカラー写真入り半7段で紹介するもので、文化部の今年の目玉企画のようです。1,600字前後の非常に大きな記事です。
美術、音楽、文学と続いて、14日朝刊から第4部「劇場にようこそ」が始まりました。演劇だけなのか、舞台芸術全般なのかまだわかりませんが、第1回はブンメシ舞台監督の村木克彰氏、第2回はPOP THEATRE Я俳優の西田純子氏と、小劇場系が続いています。
実物がご覧になれる方はよくご存知だと思いますが、人物を深く掘り下げた読み応えのある記事です。村木氏の「(広島は)役者の独り善がりで上演する舞台が多く、裏方心をかき立てられる芝居が少ない」という言葉もちゃんと拾っているし、西田氏の「(客席から芝居を楽しめるから)目標は“引退”」という演劇人ならではの思いも綴られています。ご本人にとっても名誉な記事ではないでしょうか。全7回のはずなので、残り誰が登場するのか注目したいと思います。
連載を見ていて他ジャンル、特に美術と文学は受賞歴の記述が多いことに気づきました。地域で活動する演劇人にとって、賞はなかなか縁がないものです。賞をもてはやすわけではありませんが、そうした表現者にスポットが当たる機会がもう少しあってもいいのではないかと思いました。
「究める」は残念ながらサイト未収録です。こういう記事こそネットで公開し、地域の若手を全国に紹介してほしいものです。
(2006年6月30日追記)
第7回に演劇ユニット体温の中井久美プロデューサーが登場しました。中国地域では数少ない専任プロデューサーです。詳細は[トピック]をご覧ください。