遅ればせながら、『舞姫 テレプシコーラ』をコミックス最新刊まで読みました。
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山岸涼子氏は私のコミックスベストワンである『日出処の天子』の作者なので、本来ならもっと早く目を通すべきでした。私は最高傑作が『日出処の天子』、作家の歩みそのものに共感するのが成田美名子氏なのです。『日出処の天子』はやはり別格だと思います。1992年に雑誌『CREA』がやった「大アンケートによる永遠の少女マンガベスト100」でも、1位『ポーの一族』、2位『日出処の天子』でした。
山岸氏のバレエ漫画と言えば『アラベスク』ですが、平凡な少女の日常から語られる今回の作品も面白い。夢中で読了しました。制作者としても、バレエ教室の経営実態が非常によくわかるのが収穫でしょう。様々なコースを開いて生徒を獲得。ホールを借りて発表会。チケットをさばくのはやはり一苦労。費用で高額なのは特注の衣裳。バレエ団本部との関係は密接で、若手指導者もそこから派遣……。俳優養成学校と似ている部分も随所に見られます。
あの母娘はなぜ父親の元から逃げないのか、なぜそこまで昔の先生に服従するのかなど、頭の中が疑問符だらけになりますが、それはこれからゆっくり解き明かされていくのでしょう。大河ドラマになりそうな展開です。
今回の画は慣れるまでちょっと時間がかかりました。私には山岸氏が主人公の絵をわざと下手に描いているような気がするのですが、邪推でしょうか。家人に言わせると、「山岸涼子は昔から画を手抜きしているところがある」そうです(ファンの方、ごめんなさい)。
バレエ漫画は多いですね。ダンス・バレエ用品メーカー・チャコットのウェブマガジン「DANCE CLUB」にリストがあり、参考になります。
日出処の天子 山岸涼子
山岸 凉子
アラベスク (1)
「アラベスク」で70年代生まれのお姉さま方の向上心に火をつけ
たくさんの負け犬予備軍(たとえば、うちの姉・・・^^;)を世に送り出した
伝説の漫画家 山岸涼子姫
失敬!!
僕大好きです!!山岸涼子先生
絵