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2005年07月22日

映画『くまちゃん』

fringeのトピック以前 Posted by 荻野達也 このエントリーを含むはてなブックマーク twitterに投稿する

小劇場を舞台にした映画『くまちゃん』(1993年・ポニーキャニオン+タカラ+こぐま兄弟舎)をご存知でしょうか。

90年代ウルトラシリーズなどを担当した小中和哉監督が、実兄の脚本家・小中千昭氏と組んだ作品で、自主制作時代の8ミリ映画『地球に落ちてきたくま』(1982年)をリメイクしました。手塚眞監督(当時は手塚真)の『MOMENT』(1981年)など、当時は一般の映画ファンにも知られる自主制作作品があり、『地球に――』も文芸地下劇場(のちの文芸坐2)で一般公開されています。『MOMENT』主演の矢野ひろみ氏が出演しているんですね。「映画バカのホームページ」のこの文章はうなずくことばかりです。

『くまちゃん』は、クマのぬいぐるみそっくりの宇宙人が、中年の彫刻家(43歳、草刈正雄)と小劇場の女優(20歳、川合千春)の恋を取り持つファンタジー。物語は女優が所属するカンパニーの稽古終盤~本番と共に進みます。仕込み・場当たり風景も登場する多数の劇場シーンは、クレジットによると相鉄本多劇場の撮影協力です。相当期間、ロケをしたものと思われます。

小中千昭氏のサイトでは、脚本が全文ダウンロード出来ます。エキスパンドブックという形式で、無償のブックブラウザをインストールすれば縦書きで読めますが、面倒だという方はエディタで無理やり開いてください。ファイルの前後がバイナリになっていますが、脚本部分はきちんとテキストで読めます。こんな台詞が散りばめられていますよ。

「いんだよ。台詞があるだけで……。台詞無くっちゃな」

「来て戴いたよ。ウチの局次長。ウチのメセナ関係は全部この人の担当」

「メソッドはそういう捉え方してないぞ。演技は再現じゃないんだ」

「とにかく、明日初日という事で、とにかく頑張っていきましょう。ウケが悪いところがあったら、やりながら直しますのでよろしく」

「だから小劇場は困るんだよな。段取りと違うじゃねーか」

劇場で休憩の号令をかけたり、客演にお世辞を言ったり、乾杯のビールを配ったりする女性スタッフが登場します。制作者のようなこともしていますが、脚本では舞台監督になっていました。映像を見ると、この辺も興味深いです。

DVD化はされていませんが、レンタルビデオで探せばあると思います。

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