この記事は2005年4月に掲載されたものです。
状況が変わったり、リンク先が変わっている可能性があります。



第1回火曜劇場が終了しました

カテゴリー: 紫川子連れ狼 | 投稿日: | 投稿者:

●「fringe blog」は複数の筆者による執筆です。本記事の筆者は たにせみき です。

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FPAP(NPO法人 福岡パフォーミングアーツプロジェクト)が平日公演の可能性をさぐる試みとして企画した「火曜劇場」。
その最終実行委員会と打ち上げが行われ、全課程が修了しました。

現在募集中の「ロングラン企画」でも注目を集める「ぽんプラザホール」ですが、このホールには重大な欠点があります。
火曜劇場反省会でも多数指摘されたそれは、「ホールの存在感の希薄さ」です。
具体的に言うと、建物表面・入口等に、公演中の劇場があることを知らしめるサインが少ないのです。
しかしこれは、ホールの入っている建物が、国費を受けている「下水道局」のビルであって、そこを「劇場である」と主張することは、様々な事情で「出来ない」ことに原因があり、それはもう如何ともしがたい状況なのです。

よって、火曜劇場でも合同リーフレットでは、その「ビルの写真」をカラーで前面に押し出し、「ここに劇場があります!」ということを強調した物でした。
福岡演劇通の間では「ぽんプラザ」を知らない人は居ないでしょうが、今回特に、北九州や熊本から参加があり、そこのお客様には初めて会場を訪れる方も多く、「近隣のお店で聞いても判らなかった」との意見が寄せられました。

反省会では、

●各上演団体で工夫することができる(FPAPでもノウハウを蓄積・提供を目する)。
※固定の看板は不可能だが、可動式のボードなどは貸し出しできる。
※のぼり等を出すことも。
●地図を充実する(建物の形を入れていく等)。
●財団に予算があったら向かいの建物に「←ぽんプラザホール」って看板を設置しては?
●近隣の店舗に、ホールがあることを周知させる小冊子かチラシを届け、お客さんとの話題にしてもらう。

などの意見が出ました。
ぽんプラザは非常に手頃なホールのため、みんなここを使うことを前提に「何とかしよう」と知恵を絞っています。

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また、今回は高校生主催の参加があったので、学生や若い劇団でぽんプラザを使いたいときのネックは何か?とFPAPから問いかけがありました。
制作力の不足などの状況的なことを除くと、「照明や音響を高い技術レベルで出来る人が団体内に居ない=外注しないといけないが、その予算がない」ということに集約されました。
これはどこの地域でもそうでしょう。

北九州芸術劇場の「ネクストジェネレーションシアター(NGT)」を例に出し、「共に作品作りをしてくれる技術者の提供があれば」という話しもしました。
翌日、そのNGT参加の公演を観ましたが、北九州芸術劇場の小劇場を若い団体が使うのに、プロスタッフの力が非常に活かされており、これだけの「こと」を提供できる北九州芸術劇場の企画力(予算含む)に改めて感嘆。

北九州の若手が「恵まれている」とばっかり言われるのは仕方ないです。
だからこそ、ぐんぐんと成長を見せてくれないと、とのプレッシャーもあるでしょう。
でもやっぱり「ここまでテコ入れしたらここまで羽ばたいた」ってところは期待します。

福岡でもロングランや平日公演を「外から水向けしてくれる」ところがあるわけで、是非とも食いついて、更なる飛躍を遂げて欲しいと思います。

作り手じゃなくても、演劇を愛して、演劇シーンを盛り上げようと奮闘している人々が居ます。
レビューを紡いでシーンを支えている観客達も居ます。
みんな、面白い作品を「どうだ!」とぶつけられるのを待ってます。
わくわくした状況が感じられる春です。


第1回火曜劇場が終了しました」への4件のフィードバック

  1. FPAP高崎

    ぽんプラザホールは、108前後のホールとしてはハード面、立地面などで
    かなりめぐまれた環境にあるため、相対的に目につくところが「ホールの存
    在感の希薄さ」となるのでしょうね。
    それはぽんプラザホールというよりも、地域演劇の認知度という要素に引き
    ずられる面もあるのかなと感じます。

    福岡には博多座やシティ劇場などの大劇場があり、それらと比較すれば
    存在感の無さは覆うべくもありませんが、全国にあるキャパ108前後のホール
    と比較すれば、それなりのラインにはいってるとは思います。

    また、諸条件に認知度が左右されるという事も考えられます。
    たとえば
    1 ランドマークになりうる商業施設に小劇場がある場合
    2 ランドマークになりうる商業施設のそばに小劇場がある場合
    3 まわりにこれといったものがない中に小劇場がある場合
    なども、認知度に影響を与えそうです。

    重大な欠点というよりも、今後補っていくべき要素という意味での谷瀬さんの
    ありがたいアドバイスである。と受け取ってますが、まったく同感です。

  2. たにせみき

    お世話になります。
    そう「欠点」というより「注意点」ですね。
    ぽんプラザは博多駅からも天神からも歩いていけるし、キャナルシティ横、ということで人も多く、飲食店・駐車場なども豊富です。
    使う方も、行き交う人にアッピールしたい!という気持ちが湧き上がることでしょう。
    会場に入ると舞台作りだけに集中しがちなので、制作部が気を配って表周りを工夫すると良いですね。

  3. fpap高崎

    実は、ぽんプラザホールの存在をアピールする目的も含めた
    ある企画を練っておりました。
    近隣施設や住民も注目せざるを得ず、その企画の最中はホール近辺を
    通る人が足を止めざるを得ず、新聞やテレビにも大々的にとりあげて
    もらえ、あるいは全国ネットでの放送もあるやも・・・
    という皮算用ながらもものすごい企画ではあったのですが、関係箇所に
    相談したところ一笑に付されて頓挫しました。(^^;)
    (もちろん合法です。合法どころか実践的で大いに社会貢献できる内容です。)

    現在、詳細は明らかに出来ませんが、捲土重来を期しております。

  4. 休むに似たり。

    チャットな夜、続く。(ほかいろいろ)

    何年ぶりでしょう。チャットなんて連日やってるの。あのころと違うのは、睡眠時間を確

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